久々にトレーニングのことを書きます。BGM にはプリンスの1996年のアルバム「Emancipation」から「Friend, Lover, Sister, Mother/Wife」をお聴きください。

If I ever held a hand
It was only because I'd never held your hand
もし昔の私がトレーニングを上手くできていなかったとすれば
それはただ単に、正しい情報に触れたことがなかったから


(Ooh my) Friend, lover, sister, mother/wife
Air, food, water, love of my life
(ああ 私の) マシーン、バーベル、ダンベル、パーワー・ラック
たんぱくしつ、たんすいかぶつ、みーずー、ひっす・しぼうさん

(注) 最初に一応断っておきますが、この記事で私が言っているのは、パワーリフティングやウエイトリフティング (オリンピックリフティング) ではありません。普通のジムやスポーツクラブで、マシンやフリーウエイトを使ってボディビル的なウエイトトレーニングをする場合の話です。

ウエイトトレーニングは難しくない

さて、記事タイトルにある「ウエイトトレーニングは難しくない」というのはは、私が常日頃から強く思っていることです。具体的にウエイトトレーニングの何が難しくないのかというと、それは「技術の習得が難しくない」ということです。これがゴルフなどの他のスポーツだったらこうはいかないでしょう。「これはひょっとして開眼したか?」と思ったら次の日にはまた行き詰まったり、なかなか上手くいかないものです。普通、他のスポーツでは、技術的な練習をどんなに行っても「これでもう満足」という水準に達することはありません。これは楽器など、スポーツ以外の趣味にも同じことが言えるのではないかと思います。

しかしウエイトトレーニングは違います。ウエイトトレーニングはその性質上、ほとんど肉体の限界を試すようなセッションを週に何度も行うことになりますが、その一方で、技術面での限界に悩まされる必要はありません。ウエイトトレーニングは、大人になってから始めても技術が容易に習得できる珍しい趣味なのです。

そんなの嘘だ! ウエイトトレーニングは難しい! 現に自分は今も様々な種目でやりづらさを感じるし、フォームに悩んでいる!

ええ、その気持ちは私にもよく分かります。実際、私自身もウエイトトレーニングを始めてから最初の10年近くは、その難しさに悩みながらトレーニングをしていました。何しろ、世の中で伝統的に教わる「正しいやり方」に従っても思うような感覚が得らなかったり、また、そもそも「正しいやり方」に従うことが不可能だったりしたのですから。技術を磨けば、あるいは強靭な肉体が得られれば、いつかは「正しいやり方」を優雅にこなせるようになるのだろうか・・・そんなふうに思ったものです。

しかし、そんな私にも契機が訪れました。私がウエイトトレーニングを難しいと思っていたのは、「正しいやり方」という呪縛に囚われ、その教えに疑問を抱かずに従おうとしていたからだと気付いたのです。問題があったのは、私の習熟度ではなく、世の中で広く取り入れられている「正しいやり方」の方でした。それに気付いたことで、私は悩みから解放され、自由な心でトレーニングができるようになりました。

いったんここで記事を切ります。続きの記事では、私がどうやって鎖を断ち切り、呪縛から解放されたかについて書こうと考えています。既に過去にどこかで書いていることも含まれますが、具体的な切っ掛けが3つ挙げられるので、それを紹介する予定です。