今年は年が開けてから特に正月らしいことをしないまま過ごしてきたせいか、何となくまだ新年のあいさつをしても大丈夫なような気がしています。というわけで、どうも、あけましておめでとうございます。新年をきっかけに、今年の抱負を立ててトレーニングやダイエットのモチベーションを新たにしたという人もいると思いますが、上手くいっていますでしょうか?

論理的に考えていることではないのであまり筋道が立っていないかもしれませんが、思いつくままに書いてみます。

● モチベーション

私にはトレーニングを長年やってきて考えが変わったことが色々とあるのですが、そのひとつに「モチベーション」という言葉への印象があります。昔は自分でも特に意識せず使ったりしていたのですが、いつの頃からかこの言葉にネガティブな含みを感じるようになりました。

モチベーションを高めることそれ自体は必ずしも悪いことではありません。しかし、多くの場合、モチベーションというものは他人やモノから貰うものであり、つまりは外部から与えられるものです。それで気分が乗ってやる気が出ることは出るのですが、そのやる気は一時的な感情に過ぎず、いずれ薄れてしまいます。モチベーションだけに頼って起こした行動は、高まった気持ちが落ち着いてしまったら途中で放り投げてもどうでもよくなってしまいます。

もしあなたが自分のやっていることを続けるためにモチベーションを求めているとしたら、それが本当に必要なことなのか立ち止まって考えてみてください。なぜならば、あなたは心の中に「もっと良くしたい」とか「もっと上手になりたい」という気持ちを既に持っているはずだからです。もしそのように思えないのであれば、あなたは本当は別にそれが好きではないのだし、結局のところそれに価値があるとは思っていないのです。そういうことならば仕方がありません。しかし、もし「もっと良くしたい」とか「もっと上手になりたい」という気持ちがあるのなら、それをやりたいと思うのはあなたにとって当然なことであるはずです。やって当然であることにわざわざモチベーションを求める必要などありません。

● 目標を持つこと

目標は、行動を起こした先に到達できると考えて設定するゴールです。目標を設定することは大切だとよく言われますし、多くの人は何らかの具体的な目標を設定してトレーニングやダイエットをしていることと思います。

私の場合はというと、私は特に目標を持っていません。目標を持つことが大切だとも考えていません。

とはいえ設定できるような目標があるのなら、目標を掲げるのは良いことだと思います。ただその場合は注意しなければいけないことがあります。それは願望を膨らませすぎないことです。

目標は願望を含むものです。それどころか願望さえあればそれに伴う実力がなくとも目標を持つことができます。トレーニングでは普通は無理なレベルの願望であっても YouTube にアクセスすれば現実にそれを軽々と達成する人を簡単に見ることができますし、ダイエットでは「○○日で××キロ減!」みたいなことを謳う業者などが誘惑してきます。ネットで物事を語るのはキーボードを叩くだけでできますから、自分を大きく見せようとする人達や他人を騙そうとする人達によって、さもそれくらいできて当然みたいな空気ができあがります。そういったものに影響されてしまうと願望と実現性がマッチしなくなってしまい、無理な目標ができあがってしまいます。

目標を設定したらそれを実現するために行動を起こすのが普通です。無理な目標を実現しようと思ってできることといえば、せいぜい無茶な行動を起こして失敗するか、効果のないことをやって騙されるか、口だけで何も実行しないかくらいです。

● 「当然のようにやること」と「自然にできるようになること」

私は個人的にはトレーニングに特に目標を持たず、また、目標を持つ必要もないと考えているのですが、それでいてこれまでトレーニングを継続してきたのは、前述したように「もっと良くなりたい」とか「もっと上手になりたい」という思いがあったからです。結果として、まあ上手にできるようになったのかなと自分では思っています。

私にとって「もっと上手になりたい」と思うことは「それをやろうと思うのは当然」ということです。「上手にできるようになる」ということは「それを自然にできるようになる」ということです。

トレーニングに関していうと、「もっと上手になりたい」と思ったらトレーニングをしようと思うのが当然なのは言うまでもありません。「上手にできるようになる」ということは、各種目を行ったときにしっくり感じるということであったり、無理せずにできるようになるということだと思います。

ダイエットに関しては、ひとつ具体的な例を挙げると、もしきちんと体脂肪を落とそうと思うのならば、家で食事をするときはクッキングスケールで食べ物の重さを量ってカロリーを見積もるということを一度はするものです。なぜならば、、、、本気でダイエットをしようと思ったらそうするのは当たり前だから、としか私には言いようがありません。「痩せたい痩せたい」といいながら痩せられず、でも食べ物の重さをいちいちスケールで量るなんてしたことがないという人は、本当はそもそも痩せる気なんてないのだと私は思います。

カロリー計算はもともと厳密にはできないのである程度の見積もりができれば良いのですが、食べ物の重さを量るということをある程度経験していれば、普通にダイエットをする分には十分な程度の見積もりは自然にできるようになります。