OneH

主にトレーニングとダイエットのブログ。それとプリンス。

私がプリンスのコンサートに行ったのは、2002年の One Nite Alone ツアーのみで、東京2回、浜松、仙台に行きました。その中で私が最も衝撃を受けた浜松での「Muse 2 The Pharaoh」の他に、浜松ではもう1つ特別に思い入れの強い演奏があります。それは「Purple Rain」です。

数えきれないほど演奏され、そのどれもが名演ともいえる「Purple Rain」ですが、私の個人的な思いとしては、浜松の「Purple Rain」は単に実際にライブパフォーマンスを体験したという以上に特別なものでした。ちなみに、浜松では、序盤に演奏される「Muse 2 The Pharaoh」・「Pop Life」・「Purple Rain」の流れがとんでもなく素晴らしいです。

この時期の「Purple Rain」は、第2ヴァースが「無条件の愛があれば友情は決して終わらない」といった内容に変更されて歌われるなどの特徴がありますが、色々な公演の音源を確認してみても同じ演奏は2つとして存在せず、日によって様々な変化があります。浜松の演奏では、第2ヴァースで「Can U be a friend 2 me? / 僕と友達になってくれる?」と言います。これは他の公演では言わないセリフで凄くドキッとします。「今は1984年じゃなくて2002年」というのも他では言わないセリフです。そして終盤、「ハママツ! 僕の声が聴こえる? 僕を感じる?」と叫ぶプリンス。個人的には浜松の演奏はとても特別なものに感じられます。全体的な演奏は割とオーソドックスなのですが、それも含めて特別なものに感じます。これは毎回訪れるわけではない浜松だからこそだったのだと思います。「きっとこの中に Purple Rain を直に聴くのは初めてという人が沢山いるはずだ」。そういうプリンスの気遣いがひしひしと伝わってくる、とても素敵な演奏です。

プリンスはきっと浜名湖で身を清めたこともなければ、多分うなぎパイも食べたことがないであろうはずなのに、浜松でこんなにも心に響く「Purple Rain」を演奏してくれたなんて。再び音源を確認するに至ったのは何年か前のことですが、とにかく凄く素敵な演奏だったという記憶はずっと残っていました。改めて聴いてみても変わらない感動を覚えます。

Hello! My name is Prince!
I am here! Where are U?
Make some noise!
ハロー!マイネーム イズ プリンス!
アイアム ヒア!ウェア アーユー?
メイク サム ノーイズ!

I never meant 2 cause U any sorrow
I never meant 2 cause U any pain
I only wanted 2 one time see U laughing
Only wanted 2 see U, see U, see U
In the purple rain
君を悲しませるつもりはなかった
君を苦しませるつもりはなかった
僕はただ君が笑うのを見たかった
ただ紫の雨の中で君を見たかった

Purple rain, purple rain
Purple rain, purple rain
Purple rain, purple rain
Only wanna see U, see U, see U, see U
In the purple rain

Wait a minute

I only wanted 2 be some kind of friend, yeah
Can U be a friend 2 me?
If your love, if your love is unconditional
I do believe this friendship, oh listen
Oh it would never end
僕はただ君と友達のようになりたかった
僕と友達になってくれる?
もしも君の愛が無条件であるならば
きっと信じている
この友情はそう、決して終わらない

Purple rain, purple rain
Purple rain, purple rain
Come on, purple rain, purple rain
Only wanna see U, see U, see U
In the purple rain

Honey I know, I know, I know, times are changing
It's time we all reach out 4 something new
This ain't 1984, but 2002
So U say U want a leader
But U cannot seem 2 make up your mind
Maybe U better close it
Open up the bible, Let God guide U
Oh yes, purple rain, sing it
そうさ、分かってる、時代は変わろうとしてる
皆で新しい何かに踏み出すべき時が来た
今は1984年じゃない、2002年さ
君はリーダーを求めていながら
思いを決めかねているよう
それは終わりにしよう
聖書を開いて
神の導きに委ねよう

Purple rain, purple rain
Purple rain, purple rain
Purple rain, purple rain
Let me see your hands
U know what U are singing about
We're talking about love, y'all, real love
パープルレイン、パープルレイン
両手を挙げてみせて
何を歌っているか分かるよね
愛だよ、本物の愛

6:50
Ha-ma ma-tsu!
Can U hear me?
Can U hear me?
Can U feel me?
Do U wanna sing with me?
2 - 1, 2, Come on!
Sing it!
ハーママーツ!
僕の声が聴こえる?
僕の声が聴こえる?
僕を感じる?
僕と一緒に歌いたいかい?
1、2、さあ歌って!

Sing it!
歌って!

I can't hear U
Ha-ma-ma-tsu!
Sing it!
聴こえないよ
ハママーツ!
歌って!

Thank U
サンキュー

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私には、プリンスを聴いて最も強い衝撃を受けた記憶が2つあります。1つは「Goodbye」をブートで初めて聴いたときのことで、今は少し考えが変わっている部分もありますが、この曲はそのまま私の選ぶ曲の1位としてブログ記事にしています。

今回はもう1つ、それと同じくらいの衝撃を受けた体験を書きます。取り上げる曲は「Muse 2 The Pharaoh」です。私はこの曲を聴いて、プリンスの音楽に対する感じ方が根底から変わる体験をしました。それほどの重大な事柄なのですが、プリンスについてブログを書き始めてから5年経った今、色々あって初めて話題にします。

この曲を知っている方は、この選曲をとても奇妙に思われるはずです。アルバム「The Rainbow Children」の2曲目に登場する「Muse 2 The Pharaoh」は、スムーズな感触と円熟味を合わせ持つ心地良い曲ですが、どちらかというと大人しくて目立たない曲です。また、同じようにミドルテンポの「Mellow」がアルバム中盤に出てくるため、印象が被ってアルバムの中で埋もれていると感じる方もいると思います。つまるところ、アルバムバージョンの「Muse 2 The Pharaoh」は、音楽的にはさほど衝撃的な曲ではありません。

Muse 2 The Pharaoh - One Nite Alone ツアー浜松

ということでお察しの通り、ここで私が話題にするのは「Muse 2 The Pharaoh」のアルバムバージョンではありません。私が話題にするのはライブバージョン、それも2002年11月17日、One Nite Alone ツアーの浜松でのパフォーマンスです。以下にリンクを貼りました。できればヘッドホンでボリュームを上げるなどして、コンサートの臨場感を想像しながら聴いてみてほしいです。また、断っておきますが、このライブバージョンには、とんでもない技巧が凝らされているとか、凄まじいヴォーカルが披露されているとか、そういった類の超人的なパフォーマンスはありません。私が衝撃を受けたのはむしろそれとは逆の理由です。プリンスから生み出される音楽が、今まで体験したことがないくらい自然なものに感じられたことに私は衝撃を受けたのです。

聴くとすぐに分かる通り、浜松のライブバージョンはアルバムバージョンとはガラリと印象が変わっています。大人しく抑えられたアルバムバージョンに比べると、浜松のライブバージョンはテンポが速められ、よりハートウォーミングで、そして遥かに生き生きとした曲に生まれ変わっています。中盤の展開もファンキーさが格段に増しています。中盤の展開は、未だリリースされていない2016年の Piano And A Microphone ツアーでの、「Funk is space / ファンクとはスペースだ」という父親との回想を交えた弾き語りを想起させるようでもあります。

ライブでこのパフォーマンスを体験した当時の私は、やがて、生み出される音の全てに驚かされている自分に気付きました。それは良いとか悪いとか、好きとか嫌いといった普通の価値基準で測るべきものではありませんでした。プリンスは音楽そのものであって、その音楽はあるべき存在として必然的に生まれものであって、私はただそれを自然に受け入れる。それはとても不思議な体験でした。

曲の終盤は重めのファンクから一旦麗しい音楽になった後、「デュルル〜、デュルル〜、ハママーツーーゥ」から再び重いファンクに切り替わり、「There it is, y'all - 4 U 2 see...」となると、いよいよ曲の終わりが近付きます。ここで、これがアルバムバージョンの場合は最後どうなるか覚えていますでしょうか? アルバムバージョンでは最後、複数のヴォーカルが掛け合うような形になり、その中でファルセットが響きます。そのファルセットは印象的ではあるものの、調和を取るかのようにマイルドに発せられ、あまりミックスの前面には出てきません。

浜松での私も、頭の中にそのイメージを抱いて曲の最後を迎えました。しかしながら、私が前もって準備していたイメージとは裏腹に、実際に飛んできたのは思いっ切り鋭いファルセットでした。録音された音源を聴いて感じ取ることができるかどうか分かりませんが、私はコンサートの音量でそれを体験しました。プリンスのファルセットは時に貫通してきます。「Muse 2 The Pharaoh」程度のファルセット、真剣白羽取りで受け止めてやろうと高を括っていた私は、思いがけず鋭く飛んできたファルセットに対処する間もなく、脳天をスパッとやられた格好になりました。

それはそうとして、最後に受けたおまけのショックを差し引いても、私はこの曲全体のパフォーマンスにこれまで感じたことのない何かを感じました。記事の冒頭にも書いた通り、それは言うならば、私にとってプリンスの音楽に対する感じ方を根底から変えるものでした。

それがどういうことなのかを上手く説明するのはちょっと難しいのですが、これに関連して、続いてプリンス自身の発言を1つ取り上げたいと思います。

余談ですが、「Muse 2 The Pharaoh」のライブバージョンは日によって印象が異なります。この曲はセットリストに入らないことも多く、PrinceVault.com を確認すると、日本では全9公演のうち、浜松の他に福岡と名古屋の計3回演奏されています。私は福岡の音源は持っているのですが、福岡は浜松と比べると少し感触が違います。また、オフィシャルでは「One Nite Alone Tour... Live!」のバージョンがありますが、これはアルバムバージョンのようにマイルドなミドルテンポのアレンジで、サプライズ要素はあまりありません。面白いところでは2002年10月18日のパリのパフォーマンスがあります。これはちょっと困惑してしまうほどファンキーで (笑)、歌詞も「The opposite of NATO is FUNK」と改変して歌われています。

I am music. / 僕は音楽だ。

プリンスは、インタビューで何度か「I am music / 僕は音楽だ」と発言しています。プリンスという人物を知らずにこの部分だけを切り取ると、「どれだけ才能があるのか知らないが、何となく尊大で鼻持ちならない発言だ」と感じる人もいるかもしれません。しかしそれは誤解というもので、これは決して驕り高ぶった言葉ではありません。実際のところ、これはそれとは全くの正反対で、音楽に対する謙虚な心が込められた言葉です。それが分かるインタビューを紹介します。

これは2004年のインタビューと演奏です。動画で14分27秒頃からのやりとりを以下に訳します。

インタビュアー (Stephen Hill): あなたが音楽面で最も誇り (自慢) に思うこと、それに加えて、音楽以外の面で最も誇りに思うことを差し支えなければ教えてください。

プリンス: 僕としては、誇りや自慢よりも、それ以上に感じるのは祝福なんだ。音楽というのは神からの贈り物で、正しく用いられれば沢山の素晴らしいことができる。だから僕はそれをあまり誇りや自慢と呼んだりはしないかな。それから、音楽以外の面で何かあるかについては分からないな。僕は音楽そのものだから (I AM music)。

プリンスは、他のミュージシャン、あるいは歴史上の偉大な音楽家と呼ばれるような人物達と比べても何かが違うと感じます。それは簡単に言ってしまえば、音楽とそれを生み出す人物の同一性、ということになるのかもしれませんが、それは単なる作曲や作詞などの善し悪しで測れるようなものではなく、もっと深い内面の質に関わるものだと思います。プリンスの音楽は基本的にファンクで、プリンスはファンキーだから、というのは要素として一つあると思いますが、ならばファンクならばそれが成せるかというと、勿論そういうわけではありません。それが何であるかを上手く説明することはできないのですが、浜松での「Muse 2 The Pharaoh」を思い出し、そしてこの「I am music / 僕は音楽だ」という言葉を重ねると、少なくとも自分が感じているその何かは、確かなものであると確信できるように思います。

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「Strollin'」は1991年のアルバム「Diamonds And Pearls」に収録されている曲です。

過去にアルバムレビューの記事でも書いている通り、私は「Diamonds And Pearls」は1990年代から現在までの音楽史における、世界最高傑作のアルバムだと考えています。その理由はリンク記事の方で説明していますが、私にはそれ以外に少なくとも13個の理由を挙げることができます。

There's so much hate goin' round
Hard 2 not let it get U down
Least we can do is make a joyful sound
世の中じゃ沢山の憎しみが蔓延ってる
沈んだ気持ちにならずにいるのは大変なくらい
せめて僕らにできるのは楽しい音を作り出すことさ

「Strollin'」はその13個のうち、5番目の理由に当たります。


[Verse 1]
Close the shop, let's take a drive
Take a break from 9 2 5
It's so great 2 be alive, oh yeah
We could rent some roller skates
We could skate around the lake
If we don't know how, we'll fake it, oh yeah
お店を閉めてドライブに出よう
仕事は置いて羽を伸ばそう
生きてるってなんて素晴らしいんだろう Oh Yeah
ローラースケートをレンタルしようか
湖畔をスケートで周ろうか
やり方を知らなければやったふりをしよう Oh Yeah

[Chorus]
Strolling, strolling we could have fun just strolling
Rocking, rolling, oh yeah
ぶらり ぶらぶら、ぶらつきまわるだけで楽しいのさ
ロッキン ローリン Oh Yeah

[Verse 2]
Let's forget about the time (time)
Let's relax and ease our mind (mind)
We deserve 2 just feel fine, oh yeah
We could stroll the mezzanine (stroll)
Buy some dirty magazine
Laugh behind it while we're eatin' ice cream (ha ha ha ha)
時間なんて忘れちゃおう
リラックスして心を楽にしよう
いい気分になるのに気兼ねなんて無用さ Oh Yeah
中二階のとこに行ってみよう
エッチな雑誌でも買ってこよう
アイスクリームを食べながらそれを広げて笑うのさ
(ハ・ハ・ハ・ハ)

[Chorus]
Strolling, strolling we could have fun just strolling
Rocking, rolling, oh yeah
ぶらり ぶらぶら、ぶらつきまわるだけで楽しいのさ
ロッキン ローリン Oh Yeah

[Verse 3]
See the man with the blue guitar
Maybe one day he'll be a star
Give him your ice cream and
I'll give him the keys 2 my car
There's so much hate goin' round
Hard 2 not let it get U down
Least we can do is make a joyful sound, oh yeah
青いギターの男を見なよ
いつかあいつは大物になるかもよ
君のアイスクリームをあげてやりなよ
僕は車の鍵をあいつにあげる
世の中じゃ沢山の憎しみが蔓延ってる
沈んだ気持ちにならずにいるのは大変なくらい
せめて僕らにできるのは楽しい音を作り出すことさ Oh Yeah

[Chorus]
Strolling, strolling we could have fun just strolling
Rocking, rolling, oh yeah
Rocking, rolling, oh yeah
ぶらり ぶらぶら、ぶらつきまわるだけで楽しいのさ
ロッキン ローリン Oh Yeah

[Bridge]
Close the shop, let's take a ride (strolling, strolling)
Take a break from 9 2 5 (we could have fun just strolling)
It's so great, so great 2 be alive (rocking, rolling, oh yeah)
お店を閉めてドライブに出よう
仕事は置いて羽を伸ばそう
生きてるって、なんて、なんて素晴らしいんだろう Oh Yeah

[Outro]
Oh yeah, strolling, strolling (strolling, strolling)
(we could have fun just strolling)
Rocking, rolling (rocking, rolling, oh yeah)
Rocking, rolling (rocking, rolling, oh yeah)
Rocking, rolling (rocking, rolling, oh yeah)

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