「Sometimes It Snows In April」は1986年のアルバム「Parade」の最終曲です。この曲は遡ること1985年の4月21日の夜、ウェンディとリサと共に作られました。
アルバム「Parade」は、私は曲というよりもアルバム全体として好きなのですが、もしその中から1曲選ぶとしたら、私が選ぶのはこの曲になると思います。「Parade」というアルバムは、この曲で終わるために特別に美しいと感じます。異常なドラム音と華やいだ曲調で最初から心を持ってかれる「Christopher Tracy's Parade」から始まって、アルバムの全てがこの曲に向かって進んでいきます。ちなみに歌詞に出てくる (クリストファー・) トレイシーとは、このアルバムをサウンドトラックにした映画「Under The Cherry Moon」でプリンスが演じた役の名前です。
この曲を聴いて思うのは、世の中に歌は沢山あるけれど、プリンスのような歌詞を書く人は他に誰もいないし、プリンスのようなボーカル表現力を持つ人も他に誰もいないということです。この曲は普通ならフラットな雰囲気系の曲になりそうなところですが、プリンスのオリジナルバージョンはそうはなりません。途中激しい起伏があり、歌の内容と共にプリンスのボーカルは揺れ動きます。
もうすぐ2年が経ちますが、プリンスが残した作品を祝福するよりも、未だ悲しみの方が大きいです。感謝の気持ちよりも、未だ悲しみの方が大きいです。まあ仕方のないことなのだろうな、と思います。
Tracy died soon after a long fought civil war
Just after I'd wiped away his last tear
I guess he's better off than he was before,
A whole lot better off than the fools he left here
トレイシーは長い内戦を戦った末に死んだ
僕が彼の最後の涙を拭ったすぐ後に
今の彼は前よりも幸せにやっていることだろう
ここに残った愚か者等と比べたらずっとそうだろう
I used 2 cry 4 Tracy because he was my only friend
Those kind of cars don't pass U every day
I used 2 cry 4 Tracy because I wanted 2 see him again
But sometimes, sometimes life ain't always the way...
僕はトレイシーを想ってよく泣いた
彼はたった一人の友達だった
ああいう類の車は滅多に目にするものではないさ
僕はトレイシーを想ってよく泣いた
もう一度彼に会いたくて
だけど時に、時として人生はそうはいかないものだ
Sometimes it snows in April
Sometimes I feel so bad, so bad
Sometimes I wish life was never ending
And all good things, they say, never last
時には4月に雪が降ることもある
時には酷い気分になることもある
時には人生が永遠に終わらないものだったらと思う
だけど良いことはずっとは続かないものだと人は言う
Springtime was always my favorite time of year
A time 4 lovers holding hands in the rain
Now springtime only reminds me of Tracy's tears
Always cry 4 love, never cry 4 pain
春はいつだって僕のお気に入りの季節だった
雨の中で恋人達が手をつなぐ季節
今は春になってもトレイシーの涙を思い出すだけ
決して苦しみには涙せず、いつも愛に涙していた
He used 2 say so strong unafraid 2 die
Unafraid of the death that left me hypnotized
No, staring at his picture I realized
No one could cry the way my Tracy cried
彼は死ぬことなど恐れないと強く言った
死など恐れない - その強い声に僕の心は魅せられたまま
いや、彼の写真を見つめ我に返る
トレイシーのような涙を見せる奴は誰もいないのだと気付く
Sometimes it snows in April
Sometimes I feel so bad
Sometimes, sometimes I wish that life was never ending
And all good things, they say, never last
時には4月に雪が降ることもある
時には酷い気分になることもある
時には人生が永遠に終わらないものだったらと思う
だけど良いことはずっとは続かないものだと人は言う
I often dream of heaven and I know that Tracy's there
I know that he has found another friend
Maybe he's found the answer 2 all the April snow
Maybe one day I'll see my Tracy again
よく天国の夢を見る
トレイシーがそこにいるのは分かってる
彼は別の友達を見つけたのだと分かってる
彼は4月の雪への答えも見つけたのかもしれない
僕もいつかまたあのトレイシーに会えるのかもしれない
Sometimes it snows in April
Sometimes I feel so bad, so bad
Sometimes I wish that life was never ending
But all good things, they say, never last
時には4月に雪が降ることもある
時には酷い気分になることもある
時には人生が永遠に終わらないものだったらと思う
だけど良いことはずっとは続かないものだと人は言う
All good things that say, never last
And love, it isn't love until it's past
良いことはずっとは続かないものだと人は言う
そして愛は、過ぎ去るまでは、愛ではないと
コメント
コメント一覧 (3)
プリンスの死、未だ悲しいですね。同感です。
2年前の21日の朝、プリンスの死を知らされた時、
信じられなくて、困惑したの思い出しました。
私は彼の声を聞く度に、この世にいない事を思い出すと触れているのに触れていないような、もどかしさを感じます。どうしようもないのですよね…
触れているのに触れていない・・・本当に、そんな感じですね。
同感です
以前泣きたいときに聴くのはこの曲と、「Anna Stesia」でした。
10年前頃から父と母の介護が始まり、一度メンタルが壊れ、
Princeが楽しめなくなりました。
(このときは自分が絶対に楽しめないと思っていた嵐をずっと聞く・見ることでメンタルを上げていました
上がると、Princeが聴けるようになったものでした)
Princeが亡くなり、余計聴けなくなりました。
嵐が休止し、嵐を聴いても悲しくなりました(その後はKing Gnuでちょっとしのいでいます
先々月母が亡くなり、うまく泣けません。
感情のコントロールが上手く行っておらず、仕事を始めなきゃいけないのに不安でいっぱいです
今、Princeをきいてメンタルを上げたり、どんな曲でも泣いたりしています
いまやっと、Princeが亡くなったことに向き合っているのかなとも思います
とにかく、今自分は泣くことが必要なのかな