They were, to be perfectly honest, the only band that I was afraid of. And, they were turning into like . . . Godzilla.
正直に本心から言うと、The Time は僕が恐れた唯一のバンドなんだ。彼らは化けたんだよ……ゴジラにね。

プリンスは1986年の The Electrifying Mojo とのインタビューにおいて、解散した The Time の再活動の可能性について質問を受け、このように言いました。The Time というプリンスが自ら作り出したライバルは、「1999」ツアー時代、プリンス自身を脅かすほどのステージパフォーマンスを見せるまでに成長し、プリンスは大いに手を焼くことになりました。

今回取り上げる曲は「Gigolos Get Lonely Too」です。この曲は1982年のアルバム「What Time Is It?」に収録されています。この曲は、当時のコンサートでモーリス・ディというキャラクターの見せ所として演奏され、コンサートでの一つのハイライトとなりました。

上は1982年、The Time のミネアポリスでのコンサート動画です。17分55秒から「Gigolos Get Lonely Too」が演奏され、後半は語りパートになります。23分59秒からモーリスはこう語ります。

ここで少しばかり皆に話したいことがあるんだけどいいかな?
話したいことというのは……俺のことさ

たぶん皆は俺が寂しくなることなんてないと思ってるんじゃないかな?
俺みたいな男がね
ダイヤモンドが散りばめられた指輪を指に嵌めて
金で買える最高級のバギーパンツを履いてる
それにステイシー・アダムズの靴は言うに及ばずね

だけど本当のことを言うとね
俺だって寂しくなることがあるのさ

今夜、この深く塞ぎこんだ気分を晴らしてくれることは、たった一つしかない
ミネアポリスは俺の地元だから、ここにはこの国で最も素敵な女性達がいることは知ってるんだ
皆の中から、一人だけステージの上に招待させてもらえるかな
ワインを一杯、一緒に飲んでほしいんだ

モンテ、ピアノでちょっとソフトでセクシーなやつを弾いてくれるかな?

そして、ステージ上にセットされたテーブルに女性を招き、女性にワインをもてなします。映画「Purple Rain」では、プリンスが「The Beautiful Ones」を歌う中、シャンペンを頼んでアポロニアを口説くシーンがありますが、そのコミカルなシーンとは違い、このステージではモーリスはただひたすらにクールな女たらしを決め込みます。

サポートアクトでモーリスにこんなことをやられたら、その後のメインアクトでプリンスがせっかくメインディッシュとして「International Lover」などを演っても、聴衆は既にモーリスでお腹いっぱい……なんてことになってしまいそうです。自ら作り出したライバルとはいえ、確かにこれはプリンスにとってかなりの厄介の種です。


下の動画は1991年2月3日の横浜でのコンサートです。モーリスはここでは大盤振る舞いをして、女性を4人もステージに呼んでいます。「Gigolos Get Lonely Too」は15分12秒から始まり、20分08頃から後半の語りパートになります。21分02秒に言う "What I usually like to do here... is... talk about... one of my favorite subjects - me." というのはモーリスの決めゼリフなようで、他の動画でもこのようなことを言っています。

morris-gigolo-1991-yokohama

スタジオバージョンです。


[Verse 1]
I guess U've heard of my reputation I've had my share of foolin' around
But everybody needs stimulation, and mine just happens 2 be all over town
俺のうわさ話を聞いたことはあるんだろう、コレの遊びがずいぶん派手だってね
だけど誰にだって刺激は必要さ、俺の場合それが街じゅうだっただけなのさ

It's an easy-money occupation, a first-class psychiatry
But just once, I'd wanna make love without taking off my clothes
Just once, I wanna make love with somebody who really and truly knows...
仕事ならちょろいものさ、ファーストクラスの精神科ってやつだね
だけど一度くらいは服を脱がずに愛を交わしたいのさ
一度くらいは俺みたいな奴を本当に分かる女と愛を交わしたい

[Chorus]
Contrary 2 rumor, gigolos get lonely 2
All my lovers need stimulation, but honey babe, I think that I need U
うわさとは違ってね、ジゴロだって寂しくなるのさ
俺の恋人達は皆刺激を必要としてる
だけどハニー、俺が必要としてるのは君なのさ

[Verse 2]
Maybe U're the kind of person, that could turn my world around
Won't U gimme little inspiration? Maybe that's what I need 2 make me settle down
もしかしたら君は俺の世界を引っくり返しちゃうのかもしれない
俺にひらめきをくれないかな? 俺が身を落ち着けるのに必要なのはそれかもしれない

It's an easy-money occupation, but honey one thing understand
I've got more money than U could imagine in your wildest dreams
But honey, money don't make no happy man
仕事ならちょろいものさ、だけどひとつ分かってほしいんだ
金ならあるんだ、君のどんなワイルドな夢でも想像できないほどにね
だけどハニー、男は金じゃ幸せになれないのさ

[Chorus]
Contrary 2 rumor, gigolos get lonely 2
All my lovers need stimulation, but honey babe, I think that I need U
うわさとは違ってね、ジゴロだって寂しくなるのさ
俺の恋人達は皆刺激を必要としてる
だけどハニー、俺が必要としてるのは君なのさ

[Bridge]
Just once, I wanna love without takin' off my clothes
Just once, I wanna love with somebody who knows
That I got more money than U could ever see
But honey, money won't get me up off my knees
せめて一度くらい服を脱がずに愛を交わしたい
せめて一度くらい俺を分かってくれる女と愛を交わしたい
金なら君が見たこともないくらい持ってるさ
だけどハニー、金じゃひざまずいた俺を立ち上がらせることはできないのさ

[Chorus]
Gigolos get lonely 2
All my lovers need stimulation
But honey babe, I think that I need U
うわさとは違ってね、ジゴロだって寂しくなるのさ
俺の恋人達は皆刺激を必要としてる
だけどハニー、俺が必要としてるのは君なのさ

[Chorus]
Contrary 2 rumor, gigolos get lonely 2
All my lovers need stimulation, but honey babe, I think that I need U
うわさとは違ってね、ジゴロだって寂しくなるのさ
俺の恋人達は皆刺激を必要としてる
だけどハニー、俺が必要としてるのは君なのさ

What cha gonna do, baby?
Oh, what cha, what cha gonna do?
君はどうするんだい、ベイビー?
ねえ、どうするんだい?

Ah, do U think we could have dinner sometimes, baby?
Well, how about tonight?
Baby?
近いうちディナーでも一緒にどうかな?
それじゃ今夜はどう?
ベイビー?