去る2016年9月4日、ビルボードライブ東京での fDeluxe のコンサートに行ってきました。単に生で観たという以上の感激を与えてくれるミュージシャンというのはそう滅多にみられるものではないと思いますが、このコンサートはそんな感激を与えてくれる素晴らしいものでした。つい先日、スマホで撮影された「Nothing Compares 2 U」を本人達が Facebook に乗せてくれたので、ブログを書いておくことにします。

セットリストは「High Fashion」から始まり、主に The Family と fDeluxe の曲を織り交ぜたもので、プリンスの曲からは「America」と、少しだけ「Housequake」もやってくれました。個人的なコンサートのハイライトは、アンコールの「Nothing Compares 2 U」と「Mutiny」でした。スザンナ・メルヴォワン (Susannah Melvoin) は直前で不参加となりましたが、ポール・ピーターソン (St. Paul Peterson) とエリック・リーズ (Eric Leeds) の2人で存在感は十分でした。

「Nothing Compares 2 U」は少し大人な雰囲気にアレンジされた演奏で、個人的には、これがいちばん「来て良かった」と思った瞬間でした。最後、終わるのかな?と思わせて、少し違う終り方にしたのも良かったです。シネイド・オコナーのカバーバージョンは、正直言って誰でも歌えるような曲だと私は思うのですが、オリジナルをベースにしたバージョンの「Nothing Compares 2 U」を歌ってサマになる人はポールを差し置いてはまずいないのではないか、と改めて感じました。下の動画では、57秒ごろに歌が始まります。

ビルボードライブ東京のステージのバックは、幕を引くとガラス張りになっていて外が見渡せるような作りになっています。ラストの「Mutiny」では、その幕が引かれた状態で、夜景と街路灯を背にしてプリンスの「It's Gonna Be a Beautiful Night」を少し演奏するという、しみじみと感慨深い演出をしてくれました。

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ちなみにコンサートの後、一緒に写真をお願いしたところ、スタッフは駄目と言ったのですが、ポールは「I don't mind (写真くらい良いよ)」と気さくに言ってくれて凄く良い人でした。結局スタッフに止められてしまったので、それだけちょっと残念でした。一応 CD のバックカバーにサインをしてもらいました。

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