「Electric Intercourse (Studio Version)」は、今回の「Purple Rain Deluxe」で私が一番楽しみにしていた曲です。

私にとって、未発表曲を集めた Disc 2 は、今回のセットの目玉でした。ただ、既にブートで知られていた「Computer Blue (Hallway Speech Version)」や「Wonderful Ass」などが素晴らしいことは知っていたし、「We Can Fxxk」はまさかあんな曲だとは想像していなかったし、曲名も知られていなかったような完全な未発表曲は、事前にどんな期待をすれば良いのか分かりませんでした。そんな中、曲目リストで最も目を引いたのが、「Electric Intercourse (Studio Version)」です。あの素晴らしいライブバージョンで知られていた名曲に、何とスタジオバージョンが存在していたなんて。私は驚きました。


そして、Disc 2 を手にし、実際にこの曲のスタジオバージョンを聴いて、私は再び驚きました。いや、驚いたというよりも、戸惑ったと言うべきかもしれません。この曲のライブバージョンを聴いたことがある人ならば、誰もが戸惑ったはずです。何しろスタジオバージョンはライブバージョンとは全然違う曲だったのですから。もし両者が偶然出会ったら、「君の名は…?!」となりそうです。私は映画を観ていないので使い方を間違っているかもしれません。それにしても、何から何まで違いすぎて…メロディまで違うってどういうことなんでしょう。初めて聴いたときは頭の中が「???」で一杯になりました。

しかしながら、この全くの予想外なスタジオバージョンが残念であったかというと、私は全くそうは感じませんでした。むしろ私はこのバージョンにこの上なく感激しました。

この感激はどのように表現したら良いのでしょう。例えるならば、この曲をボツにして「Purple Rain」に採用された「The Beautiful Ones」が風格を漂わせる大人のカエルだとしたら、さしずめ「Electric Intercourse (Studio Version)」は手足の生えかけたオタマジャクシです。これは、オタマジャクシが成長してカエルになる前に、最後の精魂を込めて作った感動バラードだと私は感じました。

こんな例えで私が受けた感激が伝わるでしょうか? ピンと来なければ、脱皮したばかりの柔らかいザリガニとか、蛹から羽化しようとしている蝶とか…あまり例えが変わっていませんが、そういった、新しい世界に羽ばたこうとしている生命に触れたときに抱く、愛おしさのようなものを私は感じました。これは「Purple Rain」制作の過程で、この曲が、より大人の風格を漂わせる「The Beautiful Ones」に差し替えられたという経緯があるからかもしれません。

そして、感激の要因はひとつではありません。実は、私は長年こんな曲があったらいいなと願い続けてきました。こんな曲とは、「Purple Rain 以前」にカテゴライズされる名バラードです。もちろん「Purple Rain 以前」にもそういう曲がないわけではありません。「Do Me, Baby」は初期バラードの名曲です。「International Lover」はユーモアを持ち合わせた傑作です。「Free」も悪くありません。しかし、こういった曲だけでなく、もうひとつ何かが欲しいと私はずっと思っていました。例えば「Adore」や「Crucial」のような、聴くと幸せな気分にしてもらえるようなバラードが。

その意味で、このスタジオバージョンは、まさに私が願っていた曲だったのです。妙に時代感がばらけている気がする Disc 2 の曲ですが、これははっきりと「Purple Rain 以前」の曲だと感じます。音の雰囲気的には前アルバムの「1999」の方がずっと近い感じがします。

そして、さらに驚きなのは、この繊細なスタジオバージョンでも十分素晴らしいのに、ライブバージョンはそれを越えてさらに凄いということです。ライブバージョンは、ボーカルも演奏も張り裂けるように情熱的で、メロディもより完成しています。これまで私は、この張り裂けるような情熱こそがこの曲の肝であると確信していました。しかしそれがすっかり抜けた繊細なスタジオバージョンもこれほど素晴らしいというのが…もうこの曲には感激しっぱなしです。それに個人的には歌詞も素晴らしいと思います。よくこんなに次から次へと歌詞のアイデアが出てくるものだと思います。

あと、スタジオバージョンでは3:50頃に手拍子のような音が入りますが、「International Lover」のクライマックスでも似たような手拍子があったことを思い出します。この手拍子の意味はよく分からないのですが、私は何となく好きです。


I feel some kind of love 4 U and I don't even know ur name
This is the kind of love that takes 2
I want U and I'm not ashamed
ある種の愛を感じるよ - 君の名も知らないというのに
これは二人でなければ育むことのできない愛
君が欲しい、恥ずべきことなんかじゃない

Cuz baby, U shock my wire with a sexual electricity extraordinaire
Come and take advantage, undress me
I don't even know U, I don't even care
だって君の極上のセクシャルな電気で、僕の導線はショックを起こしているんだ
さあこの隙に乗じて - 僕の服を脱がして
君が誰かも知らないけれど、構いやしない

I feel some kind of sexual current, tell me, do U feel it 2?
Our bodies want 2 be 2gether
Girl, I wanna be with U
何かセクシャルな電流が走るのを感じるよ - 君も感じる?
僕らの体は一緒になりたがっている
ねえ、君と一緒になりたい

Electric is my body, baby, I will shock U with my lips
Darlin', don't U know your Technicolor climax is at my fingertips?
僕の体は電気を起こすよ - 口づけで君にショックをあげる
ダーリン、君のテクニカラーの絶頂は僕の意のままに

Electric intercourse, electric intercourse (Don't U wanna?)
Electric intercourse, electric intercourse (Don't U wanna?)
Do U wanna make love, love?
エレクトリック・インターコース、エレクトリック・インターコース
エレクトリック・インターコース、エレクトリック・インターコース
育みたくないかい? 愛を、愛を