この前、2014年3月にプリンスが TV 出演した The Arsenio Hall Show をぼんやり見ていました。

番組中、ふと昔の話になって、17分40秒を過ぎたあたりでホストのアーセニオが「昔は若かったよ」という意味で、何気なく「I have a son now (今じゃ息子がいるし)」と言います。普通なら反応をもらう所ではないので、アーセニオはそのまま話を続けようとしますが、プリンスはそこで遮って「Congratulations (おめでとう)」と言います。プリンスはどことなく胸が詰まったような表情を浮かべます。


「Comeback」は、全曲アコースティックのアルバム「The Truth」(1998年) の最後から2番目の曲で、1分59秒のとても短いシンプルな曲です。このアルバムは3枚組のオフィシャル「Crystall Ball」にオマケとしてくっ付けてリリースされました。ニュースを知って最初に頭を過った曲でしたが、なかなか聴く気分にはなれませんでした。優しくて、悲しい曲です。

この曲では、この世を去った人が再び戻ってくることが歌われます。あまり細かく言及する気にはなれませんが、時期的に、生まれてすぐに去ってしまった子供のことを思って書かれたのだと思うと切ない気持ちになります。大量5枚組 CD に紛れ込ませる形でリリースさせたのも、意図的にこの曲を目立たせないようにするためだろう、と思えるような極めて私的な歌です。

ちなみに、私は「Spirits come and spirits go / Some stick around 4 the aftershow」の歌詞が好きです。この部分を聴くと、子供の頃遊んだドラクエ2のムーンブルクの城を思い出します。ムーンブルクの城は、魔物の襲撃を受けて落城し、成仏できない魂がウロウロしている城です。魂に話しかけると旅のヒントをくれます。

プリンスのアフターショウがあると聞いたら、成仏できずにウロウロする魂もあるだろうな、と思いが重なります。


Walking up the stairs / Just the afternoon
階段を上がる途中、ちょうど昼下がり
Sweet wind blew / Not a moment 2 soon
少し遅れて優しい風が吹いた
Hoo, I cry when I realized / That sweet wind was U
僕は気付いて涙が溢れた - その優しい風は君だったのだと

Spirits come and spirits go
魂はやって来て、魂は去って行く
Some stick around 4 the aftershow
アフターショウを待って残るものもいる
Don't have 2 say I miss U
君がいなくて寂しいとは言わなくていいよね
Cause I think U already know
だって君は既に知っているだろうから

If U ever lose someone / Dear 2 U
もし大切な人を失なってしまっても
Never say the words they're gone
その人が去ってしまったとは決して言わないで
They'll come back, yeah
その人は戻ってくるよ
They'll come back, yeah yeah
その人は戻ってくるよ
They'll come back
その人は戻ってくる

Tears go here
涙はこっちに
Tears go here
涙はこっちに