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主にトレーニングとダイエットのブログ。それとプリンス。

ホームトレーニーがトレーニングメニューを組み立てるとき、おそらく最も悩むのは脚のトレーニングだと思います。パワーラックがあればバーベルスクワットをメインにすることができますが、パワーラックを持っているホームトレーニーは少数派だと思われます。

もし自分がホームトレーニーだったら、ダンベルウォーキングランジを脚のメイン候補にすると思うのですが、
歩き回れるスペースがない場合、それも無理です。レッグプレスやレッグエクステンションはもちろん、バーベルスクワットやウォーキングランジもできないとなると、まともな脚のトレーニングはできないものだと半ば諦めている人も多いかもしれません。

タン塩さんからコメントを頂いたので、脚のトレーニング種目として機能するバーベルハックスクワット (と呼んでいいのかわかりませんが) のバリエーションを二つ紹介したいと思います。

私はホームトレーニングなので(ラックなし)
主にハックスクワットをやっています。
ハックスクワットのフォームはyoutubeやbodybuilding.comの動画を参考にしています。
しかし、動画のようなフォームが上手くいかず(背中が丸まったり、腰であげたり)
ネガティブを意識しつつ、アレコレと試してスクワットに1時間も費やす有様です…。

●一般的なバーベルハックスクワットの問題点

非常にマイナーな種目だと思うので、まずはこの種目を知らない人のために、Bodybuilding.com のバーベルハックスクワットの説明動画です。
Bodybuilding.com - Barbell Hack Squat Exercise Guide and Video

あるいは youtube で検索してみてもいいです。どれもこのような動作で行っている動画ばかりです。
How to Perform Barbell Hack Squats - Big Quads Exercise


この種目の問題点は、動画を見て分かるように、スクワットと名前がついているものの、やっているのは要するにバーベルを後ろに回したデッドリフトなところです。確かにバーベルの位置関係により普通のデッドリフトよりも大腿四頭筋が動員されやすくなりますが、「脚」のトレーニングとしてこれを行うのは少々無理があるように思います。

そこで、オススメ、というほどでもありませんが、こういった一般的なフォームとは違い、少なくとも脚のトレーニングとして成立するバリエーションを二つ紹介します。

● バリエーション1 - 大腿四頭筋

ハックスクワットで立ち上がった状態では、バーが臀部の下の方に当たった状態だと思いますが、動作を通じてバーの位置は臀部に当った状態で固定にします。バーを臀部に当てたままスクワットしてください。バーを下げるとデッドリフトになってしまいますが、こうするとスクワットになってちゃんと脚のトレーニングになります。大腿四頭筋に効きます。スタンスは広くとった方がバランスを取りやすいと思います。

● バリエーション2 - 大腿上部、臀部

スタンスを広くとり、バーをまたいで立ちます。普通のハックスクワットとは違い、体の前後で挟むようにバーを持ちます。うまく説明ができないのですが、これは幸い動画がネットにあります。というか、このバリエーションはここにある Kai のトレーニングを見て知りました。

Kai Greene training gluteus and legs - 冒頭の11秒~に行われているエクササイズです。

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初心者向け記事その3です。ここではトレーニングメニューの組み立て方や各種目のやり方について書きます。

トレーニングメニューの組み立て方や各種目のやり方には、「これはこうするものですよ」的な、いわば定石のような作法が色々あって、初心者の段階では多かれ少なかれそういったものを正しいものだと受け入れつつトレーニングを覚えていくものだと思います。雑誌・インターネットからでも人からでも、あるトレーニングメニューや種目のやり方が紹介されるとき、大抵それは、効率的で優れている「One Of The Best」な方法だとして語られるので、雑誌に正しいと書いてあったから、誰それさんが正しいと言っていたからと無条件に受け入れてしまいやすいものです。本当の初心者で何をやったらいいのか取っ掛かりすらない状況では、こういったアドバイスを素直に取り入れていかないと何も始まりませんから、最初のうちはそれも仕方がありません。

しかし、トレーニングメニューの組み立て方や各種目のやり方については、私はそれよりも優先して取り入れるべき原則があると思っています。それが、記事タイトルの「Do what works for you」です。日本語にすると、「あなたにとって効果があることをやれ」みたいな意味です。

この「Do what works for you」というのは色んな文脈で使われるアドバイスなのですが、海外のフィットネス掲示板で見たとき私は最初戸惑いました。質問者は何が効果的なのか具体的なアドバイスが欲しくて質問しているのに、回答が「自分の好きなようにしろ」じゃ何も答えていないじゃないかと。

Q) マシンよりもフリーウェイトをやった方が良いですか?
Q) 種目の順番はコンパウンド→アイソレーションにした方が良いですか?
Q) コンパウンドとアイソレーションはどちらがより効果的ですか?
Q) レッグプレスよりもスクワットをやった方が良いですか?
Q) ラットプルダウンのグリップはナロウとワイドどちらがより効果的ですか?
Q) ダンベルベンチプレスやダンベルロウでフィニッシュ時にグリップを「クイッ」と回旋させた方が良いですか?

A) Do what works for you.
「あなたにとって効果がある方をやりなさい」

こういう「どちらがいいですか?」的な質問をする人は、心の奥で何か普遍的な正しい方法が存在していて他の方法は劣っているものだと信じていたりするので、そういう人にとっては曖昧とも受け取れるこのアドバイスは理解することができません。また、このアドバイスは、この人には説明しても話が通じないな、と思われるときに婉曲的に使うこともできるフレーズなので、場合によっては「そんなの好きにすれば」みたいな少し失礼なニュアンスになって、ますます無視されたりもします。

初心者のときに身に付けてしまった、雑誌やネットで正しいと書いてあることや筋トレの経験を積んだ人が正しいと言っていることを無条件に正しいものなんだと受け入れてしまう癖は、この「Do what works for you」のアドバイスを理解するための障壁になってしまいます。そして、いったん「正しい」と受け入れてしまったものを「いや実はそうでもない」と認識を引っくり返すことは結構難しいものです。

例を一つ挙げると、雑誌やネットなどでは、どのエクササイズが最も効果的にターゲットの筋肉を刺激するのか、筋電図 (EMG) を使って比較する実験が紹介されることがあります。実験では、ある種目をグリップやスタンス等をいろいろを変えて比較して、このバリエーションで行うのが最も刺激が強くなりベストだ、というように結論づけられます。科学的なアプローチなこともあって、「正しい」と広められがちなタイプの情報です。

しかし、私は、意外にもこのタイプの記事を読んでも釈然としないことが多いです。納得するよりも、むしろ「それはおかしい」と感じることの方が多いように思います。考えてみると、シンプルなトレーニング種目でも人によってやり方が違ったりしますし、そもそも世の中殆どの人が酷いフォームでトレーニングをしている中で、被験者がエクササイズをしているところを実際に見たわけでもないですし、実験結果を知って「それはおかしい」と感じても不自然なことではないように思います。

ともかく、私にも雑誌等に書いてあることを正しいと受け入れながらトレーニングをしてきた時代があったので、一見具体的に何をすれば良いのか分からない「Do what works for you」的なアドバイスは最初理解できませんでした。雑誌に書かれているような「これには何々するのがベストな方法だ」みたいなアドバイスと比べると無価値なものに感じられました。

それが、考えを転換して、自分の感覚でトレーニングを判断できるようになったのは、前の記事で書いたポイントを意識してトレーニングするようになってからです。記事その1記事その2では、トレーニングを行うときに気を付けるべきポイントとして、筋トレの種目は殆どが筋肉中心の種目であって、このタイプの種目では自分の感覚に従って筋肉を動かせばそれが一つの正しいフォームであることを書きました。正しいフォームに矯正するための一つのコツはネガティブを丁寧に行うことです。

最も信頼すべきは自分の感覚だということに気付いてからは、雑誌などから仕入れた「正しい」と受け入れてしまった情報は「いや実はそうでもない」と自然に認識が引っくり返りました。

初心者向けのトレーニングメニューの組み立て方や各種目のやり方、ということでしたが、具体的なサンプルメニューや種目のやり方については一切触れませんでした。そこは「Do what works for you (あなたにとって効果があることをやれ)」というのが私の個人的なアドバイスです。
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初心者向け記事その2です。一言でいうとタイトルの通りなのですが、ここでは筋トレ初心者はどの時点で初心者卒業と言えるのか、初心者とそうでない人を分ける指標は何なのかについて、私の考えを書きます。

このような話題で、初級、中級、上級みたいなランク分けが語られるときによく持ち上がる指標といったら、一つはトレーニングの使用重量が思い付きます。例えばベンチプレスやスクワットで何キロ挙がったら中級者、あるいは上級者、というように、いわば筋力によって分けるやり方です。もう一つ思い付くものとしては、体重とか胸囲とか上腕のサイズとか、いわば筋量を指標にすることもあると思います。

この記事のタイトルを読まずに筋トレ初心者かそうでないかを判断する指標を聞かれたら、たいていの人はこのように筋力や筋量のレベルで判断することをまず思い浮かべるのではないかと思います。そもそも筋トレというのは普通は筋力や筋量を増やす目的で行うものですから、これらは真っ当な判断指標ですし、人によって基準は様々だと思いますがとりあえず数値で示すことができるので初級、中級、上級、みたいにランクを分けやすいです。

ゴールとしてこれだけの筋力や筋量が欲しい、という気持ちは多かれ少なかれ誰しも持っているものと思います。しかし、「これができたら初心者卒業」のようにあるトレーニーが初心者かそうでないかを判断する場合、私には、筋力や筋量といった要素よりも気なることがあります。それは、大多数のトレーニーはそもそもちゃんとしたフォームでトレーニングをしていないということです。普通のスポーツクラブに行ったら、指導する側の人達もひっくるめてだいたい99%くらいの人はまともにトレーニングできていないと言っても大袈裟ではないくらい、ちゃんとしたトレーニングをしている人というのは稀だと思います。

筋力や筋量を向上させることも重要ですが、筋トレ初心者の人はまずはちゃんとしたしたトレーニングをできるようになることを目標にトレーニングをしてほしいと個人的には思います。ということで、私が個人的に思う基準というのは、筋力や筋量といった指標に関係なく、ちゃんとしたトレーニングができるようになったら初心者卒業、ということです。

このように書いてしまうと、じゃあちゃんとしたトレーニングって何なのよ?と突っ込みたくなりますよね。余談ですが、ほとんど行くことがないため今は退会したのですが、私は去年までゴールドジムの他に、もうひとつのスポーツクラブの会員でした。そこではスタッフがたまに新しい会員と思われる人にマシンの使い方を教えていたりするのですが、次のようなやりとりになったりしていました。

スタッフ 「このエクササイズは、ここはこうして、ここはこうして、ここはこうするんですよ〜(おかしなことを言っているので具体的には書きません)」
会員 「はい、ん〜〜」
スタッフ 「あれ、よく分かんないですかー。慣れないうちはそれも仕方ない部分もあります。はい、ここはこうして、ここはこうして…(略)」
会員 「はい、ん〜〜」

人にトレーニングフォームを教えるとき、「ここはこうして」的な説明をしなければならないのはある程度避けられません。前の記事で、筋トレの種目をバーベル中心と筋肉中心の2つに分類しましたが、特にバーベル中心の種目、例えばパワーリフティングやウェイトリフティングの種目に関しては、それぞれの種目毎に注意しなけなればいけないことがたくさんあり、「ここはこうして」的なフォームの矯正は教えてもらうか勉強するかしないと習得が困難です。ただ、各種目の専門性が高いぶん、しかるべき指導があればおかしなアドバイスをもらうことはあまりないと思います。

一方で、今回の一連の記事は筋肉中心の種目を前提にしたものであると書きましたが、その筋肉中心の種目についてはどうでしょうか。前の記事では、「正しいフォーム」で行うと、筋トレの種目は大多数が筋肉中心の種目になるとも書きました。じゃあその「正しいフォーム」とはいったい何なのでしょうか?ここはこうして、ここはこうして、ここはこうすれば正しいフォームなのでしょうか?

いいえ。筋肉中心の種目は、たとえ人と違ったフォームであっても、一般的に受け入れられている普通のフォームに従っていなくても、適切な刺激を受けながら目的の筋肉を使えるようであればそれがひとつの正しいフォームです。筋肉が刺激を受けているかどうかは感覚で分かります。正しいフォームでできているかどうかの最も適切な判断材料は、他でもない自分自身の感覚です。つまり、「ここはこうして」にきっちり従ったフォームで行っても、適切な感覚が得られないようなら「ここはこうしたらダメ」ということです。「教わった正しいフォームで行っているのになぜ上手くいかないんだろう…」とは考えないでください。そのフォームはそもそも正しくありません。「ここはこうして」に囚われすぎて、最も信頼すべき自分の感覚を犠牲にしないようにしてください。

ということで、私の考える「ちゃんとしたトレーニング」というのは、筋肉中心の種目については「自分の感覚に従ったトレーニング」と言い換えてもいいです。それでもまだ抽象的な感じがするので、より具体的なアドバイスにしたのが、今回の記事のタイトルです。他人のトレーニングを見てフォームがおかしいと感じることは多々あるのですが、そういう人を見て共通する特徴を一つ挙げるとしたら、ネガティブの動きが私には特に気になります。

筋トレ初心者の方は、レップのネガティブパートを疎かにしないでちゃんとやるように心掛けてみてください。ネガティブをちゃんとできるようになったらもう初心者卒業です。

もう少し詳しく説明します。筋肉中心の種目を行うときには、その種目のターゲットとなる筋肉が存在するわけですが、その筋肉をバネのようなものだと思ってみてください。金属でできているビヨーンと伸びたり縮んだりするあのバネです。レップのポジティブパートでは力を入れてバネをグググと縮めていきます。ネガティブパートでは一気にビヨーンってならないように少しずつ縮めたバネを元に戻していきます。イメージできましたか?バネですからこの2つの動きでしか機能を発揮しません。伸び縮み以外の方向で、横から力が加わってものれんに腕押し、ぬかに釘です。

このようにイメージすると、レップのポジティブとネガティブは、互いに反対の動きをする動作と捉えることができます。一方が他方の反対の動きから大きくズレてしまっていたら、それは少なくともどちらかで筋肉に刺激が適切に加わっていないことを意味します。また、ネガティブでバネを一気にビヨーンと戻してしまったら、ネガティブの刺激を一気に逃がしてしまうことになります。もし、そのようなトレーニングをしていて気にならないというのなら、筋トレをしているのにもかかわらず筋肉への刺激を意識せずに何か別のことに気をとられているか、あるいは何も考えないでトレーニングを行ってしまっている可能性があります。

スポーツクラブでトレーニングをしている人は、今度ジムに行ったら周りを見渡して、ネガティブが綺麗にポジティブの反対の動きになるようにトレーニングをしている人がいるかどうか探してみてください。ネガティブがポジティブとはズレた動きになっているのに、それを気にせずにトレーニングしている人ばかりだと思います。そういう場合たいていはポジティブの動きもおかしいので、せっかくジムに来ているのにこんなトレーニングじゃ効果が薄いのになあともったいなく感じます。

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一応補足しておくと、筋トレにおいてレップのポジティブとネガティブをどのように重視するかは人によって好みがあると思います。レベルの高い人であってもネガティブを捨てるようなトレーニングをする人もいます。これは意識的にネガティブを捨てているのであって、フォームを気にせずにトレーニングしているのとは違います。こういうトレーニングは、少なくとも初心者のうちは参考にしない方がいいと個人的には思います。
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