OneH

主にトレーニングとダイエットのブログ。それとプリンス。

「Live 4 Love」は、1991年のアルバム「Diamonds And Pearls」の最終曲です。

この曲が収録されている「Diamonds And Pearls」は偉大なアルバムです。私には、このアルバムが偉大である理由がぱっと13個思い付くのですが、「Live 4 Love」はその13番目の理由に当たります。ちなみに1つ目の理由とは、このアルバムには「Thunder」が収録されていることです。2つ目の理由は「Daddy Pop」です。3つ目の理由は「Diamonds And Pearls」です。4つ目の理由は・・・くどいのでこの辺でやめておきます。

また、「Live 4 Love」は個人的にも非常に思い入れの強い曲です。元々私はプリンスについてブログを書くのは1年程度に留める予定でおり、2016年10月にまとめページとして「プリンスについて」というブログ記事を書きました。そしてその記事で、プリンスの数ある有名曲を差し置いて、最初に挙げているのがこの「Live 4 Love」です。結局区切りが付けられないまま、その記事は中途半端に放置しているのですが、それはさておき、これは私にとってそれほどの曲です。

この曲について思うことは色々あります。話にあまり脈絡がなくなってしまうのですが、つらつらと書いていきます。


まずこの曲は、私にとって、とても身近にあるものです。それは私が週末によく買い物に行く、大型スーパーの2階にあります。

I got grooves and grooves up on the shelf
Deep purple concord jams
僕はグルーヴ、グルーヴを手に入れた
それは棚の上にある深い紫色のコンコードグレープのジャム

この「Daddy Pop」の歌詞ではありませんが、私が週末に行くスーパーの2階にあるのは、食器洗いスポンジの「ズビズバ」です。私は「ズビズバ」を見ると、条件反射的に「Live 4 Love」を思い浮かべます。「ズビズバ」の鮮やかな黄色はプリンスの当時のステージ衣装と重なりますし、この曲のアルバムバージョンのサウンドには、まるで食器の汚れが見る見る落ちていくようなキレの良さがあるからです。

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また、私はこの曲を聴くと、「北斗の拳」の修羅の国で愛を説く、レイアという人物を思い出します。どこがどう繋がっているのか、また、そもそも修羅の国とは何なのかを説明するのは大変なので、印象的なシーンをひとつ引用します。

男の子: 愛!? 愛ってなんですか? ぼくははじめて聞いた。
レイア: もし、お友だちや好きな人が死んだら哀しいでしょ?
男の子: うん。
レイア: その心はだれが教えたものでもないわ。生まれた時からだれもが知っている、決して消すことはできない心。たとえどんなに人殺しや裏切りがあっても、人が最後に安らげる場所。それが愛なのよ。

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この曲は、遡ること1989年12月下旬に最初のベーシック録音が行われました。この段階の初期バージョンはブートで聴くことができますが、興味深いことに、初期バージョンは、お化け屋敷の歌かと勘違いするほどおどろおどろしい雰囲気の曲として作られています。その後、湾岸危機の高まりや、1991年1月に開戦された湾岸戦争といった社会情勢を受け、その憤りからこの曲はより激しい曲へと作り替えられたのだろうと思われます。両バージョンを聴き比べると、あまりの違いに驚きます。

この曲で歌われるのは、戦闘機のパイロットとして戦地で任務に就いた青年です。歌詞には「家は17で追い出された / 本当の家族、それはどういう意味なんだ?」という、プリンス自身が生まれ育った境遇を投影させるようなラインがあり、曲の切迫感を強めています。また、翌1992年にリリースしたアルバム「Love Symbol」の最終曲「The Sacrifice Of Victor」では、プリンスは自身の生い立ちをさらに生々しく歌っています。こういった面で、「Live 4 Love」は「The Sacrifice Of Victor」と共に際立って生々しい存在感を持っています。

そして3分24秒頃からのコーラスは叫びに変わります。これは私にとっては衝撃でした。この曲を知る少し前に「Purple Rain」のアルバムは聴いたことがあったので、プリンスが叫びながら歌うことができるのは知っていましたが、「Purple Rain」は当時の私にとってピンと来る作品ではなかったので、私は「Live 4 Love」で初めて "叫びながら歌うプリンス" の衝撃を受けました。

このコーラスの後、青年は被弾します。そして「人は愛に生きなければ」という言葉を最後に、青年の歌声は途絶えます。

青年の歌声が途絶えた後、青年の肩口で「愛に生きよ」と諭した天使がラップを始めます。天使といえば、この曲に挿入されている "Acceleration into temporal space / Continuum now beginning" などの奇妙なナレーションは、1968年の映画「バーバレラ」から引用されたものです。この映画にもパイガーという男性の天使が登場します。映画のエンディングでは、この天使はバーバレラを救い、さらに自身を酷い目に合わせた黒の女王まで一緒に救います。

Barbarella: Pygar, what did you save her for after all the terrible things she's done to you?
パイガー、あなたは悪の女王にあんなに酷い目に合わされたのに、どうして彼女を救ってあげたの?

Pygar: An Angel has no memory.
天使は記憶を持たないのです。

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ちなみにこの天使は、黒の女王から愛の営みを迫られ、次のように断ります。

Pygar: An Angel doesn't make love. An Angel 'is' love.
天使は愛の営みは行いません。天使は "愛" そのものなのです。

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プリンスの公式 YouTube には、この曲のライブバージョンがアップロードされています。非常に完成度の高いアルバムバージョンと比べると、ラフで「ズビズバ」感もなくなっていますが、その代わりロック感が強くライブに相応わしいアレンジになっています。その場に居合わせたら素晴らしい体験だったろうと思います。


{Lauch procedure commence}
{Countdown start}
{10, 9, 8, 7, 6, 5, 4...}
Keep goin'
{Acceleration into temporal space}
{Continuum now beginning}

30,000 feet and still a-counting (Live 4 love)
The attack on my plane is steadily mounting (Live 4 love)
They killed my buddy, I'm supposed 2 feel nothing (Live 4 love)
How can I live 4 love?
30,000フィートから更に高度を上げていく
機体への攻撃リスクは着実に高まっていく
僕の仲間は殺されたが何も感じてはならないという
どうして愛に生きられようというのか?

(I'm calling) Live 4 love, live 4 love
(I'm calling) Live 4 love (Calling) Live 4 love
(僕は呼び求める)
愛に生きよ、愛に生きよ
(僕は呼び求める)
愛に生きよ、愛に生きよ

Kicked outta my home at 17 (Live 4 love) (Get outta here!)
A real family, now what does that mean? (Live 4 love)
Don't nobody know the trouble I've seen (Live 4 love) (Leave me alone!)
How can I live 4 love?
家は17で追い出された
本当の家族、それはどういう意味なんだ?
僕が通った苦しみは誰も知らない
どうして愛に生きられようというのか?

(I'm calling) Live 4 love, live 4 love
Live 4 love (Calling, I'm calling) Live 4 love
(Live 4 love, baby)
(僕は呼び求める)
愛に生きよ、愛に生きよ
(僕は呼び求める)
愛に生きよ、愛に生きよ

My mission, so they said, was just 2 drop the bombs
{Acceleration into temporal space}
{Continuum now beginning}
Just like I got no conscience, just like I got no qualms
{Alpha 7, acknowledge}
Now what does that mean?
僕の任務はただ爆弾を落とすだけなのだという
まるで僕が善悪を知らないかのように
まるで僕が良心の呵責を持たないかのように
一体どういう意味なんだ?

Say go Tommy go
Go Tommy go {x7}

So here, my target is approaching
The angel on my shoulder starts coaching
"Live 4 Love, without love U don't live"
Boom! I take a deep breath
Is it boom! - life?
Is it boom! - death?
そして今、僕のターゲットが近付いてくる
僕の肩で天使が諭し始める
「愛に生きよ、愛なくば生はあらず」
(衝撃) - 僕は息を飲む
(衝撃) - 生?
(衝撃) - 死?

Live 4 love
愛に生きよ

Maybe I was better off staying in school (Live 4 love)
But everybody said flying planes was cool (Live 4 love)
It's so easy 4 them 2 say cuz they never have 2 go through
How can I live 4 love? (Live 4 love)
学校に居続けた方がよかったのかもしれない
でも戦闘機のパイロットはクールだって皆言っていた
言うだけならずいぶんと簡単なものさ
あいつらは現実を経験せずに済むのだから
どうして愛に生きられようというのか?

(I'm calling!) Live 4 love (I'm calling!) Live 4 love
(Yeah, calling!) Live 4 love, live 4 love
(Live 4 love!) Live 4 love, live 4 love
(僕は呼び求める!)
愛に生きよ、愛に生きよ
(ああ、僕は呼び求める!)
愛に生きよ、愛に生きよ

Damn! I got hit, but I still complete the mission (Live 4 love)
I flash upon my whole life just-a-steady wishin' (Live 4 love)
The choice U make is vital
So at the end of my recital I say, "U got 2 live 4 love"
しまった!被弾した - だが任務は完遂させる
人生が走馬灯のように巡る中で望みをかける
何よりも重要なのは自分の選択
だからこの人生の舞台の最後で僕は言うんだ
「人は愛に生きなければ」

Keep goin'
Live 4 love {x8}
Live
愛に生きよ {x8}

{トニー・Mのラップ}
Live 4 love, without love U don't live
And how U make it is based on what U're givin' back
In fact only a few of us slip through the cracks
Through generations the cards have always been stacked against us
So love each other, it's a must (Live 4 love)
If we just trust and cut the fuss
Believe me, unity is a must
Listen everybody as I spread the word
Everything is hazy when your vision's blurred
I'm kickin' reality in the streets of the city
There's this mentality what goes around comes around
And gangk any clown who ain't down
With the colors that U're sportin' 'round
Listen G, U are supposed 2 be
Strivin' 2 be the best that U can be
So stop tryin' 2 dominate and push and shove (Live 4 love)
Come on, y'all, we got 2 live 4 love
愛に生きよ、愛なくば生はあらず
それをどう成すかは何に報いるかにかかっている
事実俺たちは大概見過ごされることはない
どの世代でも手札はいつだって俺たちに不利に積まれてきた
だから互いを愛せ、それは必須さ
俺たちが信頼し、不平をやめれば
信じてくれ、結束するのさ
皆、俺が上げる声を聞いてくれ
ビジョンがぼやける時は全てが霞みがかる
俺は街に出て現実に蹴りを入れる
報いは自分に返るという精神
そしてお前が見せる色に納得しない愚か者を引っ張り出す
聞いてくれG、俺たちは精一杯努力して
ベストな自分にならなくちゃいけないんだ
だから支配的になって我を押し通そうとするのはやめて
俺たちは愛に生きなくちゃ

Live 4 love {repeat}
愛に生きよ {繰り返し}

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私は1991年のアルバム「Diamonds And Pearls」からプリンスを聴き始めました。当時中学生だった私は、このアルバムを何度も何度も聴きました。しかし、私が即座に諸手を挙げてプリンスを受け入れたかというと、話はそう単純にはいきませんでした。私は「Diamonds And Pearls」を聴いて、拒絶感・断絶感ともいうべき複雑な思いを抱き、困惑しながらプリンスに惹き付けられていきました。

ここでいう拒絶感・断絶感というのはいくつかの意味を含んでいて、詳しくはこの記事の本題ではないのでまた別の機会に書きたいと思っているのですが、私がこのように感じたひとつの要素として、「これまで私が全く出会ったことのない類の、圧倒的な才能」がありました。

世の中には優れた演奏家がいます。そして素晴らしい音楽があります。それは人々を感嘆させ、感動させるものです。それは人々に伝わるように大事に扱われ、聴き手にしっかりと価値を訴えかけます。しかし、プリンスの音楽は、そういった「素晴らしい音楽」とは一線を画していました。プリンスの音楽には、私を感嘆させ、感動させるはずのものが、至るところに散乱していました。まるでそれが造作もないものであり、大事に扱う必要がないものであるかのように。私は困惑しました。そして、およそ音楽から感じるはずはない類の畏怖を覚えました。

「プリンスは、およそ人間には到達できないはずの領域で音楽を作っている」

私はプリンスの音楽に感動するよりも先に、まず突き放された気分になりました。プリンスのアルバムには多かれ少なかれこのような部分はあるものですが、「Diamonds And Pearls」を聴くと、今もどこか突き放された気分になります。

プリンスは完璧主義者ではありませんでした。ではプリンスは何者だったかというと・・・

プリンスは音楽家として誰にも真似することのできない特徴を持っており、そして、それはプリンスの音楽の作られ方にも影響していました。この点について、2016年12月に行われた Red Bull Music Academy のレクチャーにて、スーザン・ロジャースが鋭い言及をしているので紹介します。

機材のセットアップやメンテナンスをするオーディオテクニシャンとしてプリンスに雇用されたはずのスーザンが、レコーディングエンジニアとなった経緯の話もとても面白く、また話の核心部分への導入にもなっているので、そこから紹介します。動画では38分55秒頃からです。

トーステン・シュミット (インタビュアー): ミネアポリスに来る以前、あなたにはどれくらいレコーディングセッションの経験があったのですか?

スーザン・ロジャース: 当時の私はごく僅かにアシスタントエンジニアをやったことがある程度で、レコーディングには携わったことが殆どありませんでした。プリンスは私をレコーディングエンジニアではなくオーディオテクニシャンとして雇ったのです。プリンスはオーディオテクニシャンのプロを欲して、地元ではなく業界の人間を求め、マネジメントにニューヨークやLAの人間を探すように命じました。そして当時、私はハリウッドのスタジオで Crosby や Stills、Nash のテクニシャンとして働いており、私には業界で5年の経験がありました。

私は業界の噂話でプリンスがオーディオテクニシャンを探していることを耳にし、行動を起こしました。なぜなら私はプリンスが女性と仕事をするのが好きなのを知っていましたし、彼は私の一番のお気に入りのアーティストでしたから。私はその仕事に就くことを切望し、また、相応の経験と能力を持っていました。それで彼のマネジメントと面接をして、オーディオテクニシャンとして職を得たんです。なので私はレコーディングセッションに携わったことは殆どありませんでした。

私の最初の仕事は、古いコンソールを外して新しいものに取り替えることでした。私はテープマシンを修理し、アウトボードギアを修理しました。私の基本的な役目は、Purple Rain のアルバムレコーディングに滞りが生じないように、スタジオを異常のない状態に保つことでした。

そんな折に、プリンスは私にエンジニアの役割も与えてくれたのです。彼は数多くの人間と働くことを好みませんでしたから。機材がどのように動作するかを知っているのなら、それを操る術も分かるだろう、というのがプリンスの考え方でした。まさに私の夢が叶ったんです。

トーステン: 「ああ、これが私たちがやっていることだ」と実感する瞬間はありましたか?

スーザン: もちろんです。初めてのことも今でも覚えています。私がやっと全てのセットアップを終えると、プリンスは私にボーカルマイクの設置を指示しました。そのマイクは、当時はそこまでレアではありませんでしたが、今では非常にレアな Neumann U47 Tube でした。現在では大変高額な、とても素晴らしいマイクです。

私はプリンスの指示に従い、そのマイクをブームスタンドからコンソールの上にぶら下がるように立てたのです。

私は心配でなりませんでした。 「ああどうしよう、今にもエンジニアがやって来る。私は見つかって非常にマズいことになるわ。プリンスにこうするように言われたんだって言い訳をしなくちゃ。これは私のせいじゃないんだって」 そして私はマイクにサウンドを通しました。 「ああどうしよう、これで私はクビだわ。エンジニアに言いつけられてしまう」

やがてプリンスがやって来ました。そして遂に私は聞きました。
「誰がレコーディングをするんですか」
「君だよ」
「オッケー、了解よチーフ。さあ始めましょう」

こうして私はエンジニアになりました。しばらく後になってハッと思ったのは、プリンスは私が本職のエンジニアではないのを知らなかったのではないか、ということでした。しかし、さらに後で気付いたのは、プリンスはそれはちゃんと知っていて、その上で、それはプリンスにとってはどうでも良いことだった、ということでした。

トーステン: そのようなオーソドックスではないセットアップやレコーディングの進め方は、彼の音楽が持つ芸術性をレコードの形にする上で重要なことだったのでしょうか?

スーザン: それはとても重要な質問ですね。私には、プリンスに関して人からよく受ける質問があります。あるいは、質問の前提としてよく「プリンスは完璧主義者として知られていましたが」と言われることがあります。私はその度に訂正しなくてはならないんです。プリンスは完璧主義者ではありませんでした。もし彼が完璧主義者だったとしたら、あれほどのアウトプットはなし得なかったでしょう。

ではプリンスが何者であったかというと、プリンスは非常に卓越した演奏家であり、メロディーの天才であり、リズムの天才であり、ソングライティングの天才でした。音楽はプリンスからとめどなく溢れ出るものでした。プリンスは完璧を待つことなどできなかったのです。重要なことは、アイデアからサウンドではなく、サウンドからアイデアを紡ぎ出すことでした。


スーザンは、従来よく言われていた「プリンス=完璧主義者」というイメージの誤りを分かりやすく説明してくれています。確かにプリンスは完璧主義者ではありませんでした。しかし、それはプリンスの音楽が完璧の域に達していなかったことは意味しません。それどころか、プリンスは「完璧」を凌駕した唯一無二のアーティストだった、と言えるのではないかと思います。

プリンスは、わずか1日のセッションで曲を完成させ、数時間の睡眠を取り、また次の日には別の曲を完成させ・・・といった具合でどんどん作品を積み上げていきました。しかも完璧主義とは対極の仕事の進め方をしながらも、レコーディングの度に「これは彼の最高傑作だわ!」とスーザンに思わせるほどの楽曲クオリティを保ってのことです。これはプリンスを深く知っていくと、きっと誰もが驚愕し畏怖することだと思います。

プリンスの異常なペースの創作活動については、別の記事でスーザンは次のように火山になぞらえています。

プリンスのアイデアはあまりにも凄まじい速さで湧き出てきました。火山から溶岩が溢れ出るところを想像すると良いでしょう。そして私たちは流れ出る溶岩の下にナベやフライパンを置いてなんとかそれを収穫するのでした。プリンスはそれほど凄まじい速さで仕事をしたのです。

上の引用は、「Around The World In A Day」のレコーディングの大部分を真っ当なスタジオではなくリハーサルスペースとして使っていた倉庫で行い、音質を犠牲にしてでもレコーディングを進めなければならなかったことについての言及です。「Purple Rain」という世界的な大ヒットの傍らで、その次の作品がスタジオではなく倉庫でレコーディングされていたなんて、とても面白いことだと思います。

ちなみに、上にリンクした記事は、最近の次のブログ記事でも取り上げています。

また、動画のレクチャーは、一年ほど前のブログ記事でも取り上げています。

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「My Tender Heart」はロージー・ゲインズの歌う曲です。この曲のベーシックトラッキングは1990年7月、ヌードツアー中のロンドン滞在時に行われました。この時の一連のスタジオセッションでは、「Daddy Pop」、「Schoolyard」、「Walk Don't Walk」、そしてロージーのソロプロジェクト用に様々な曲がレコーディングされました (PrinceVault のこの曲のリンク)。この曲は「Schoolyard」と同時期のセッションで作られたということなので、ロージーもさぞかし切り替えが大変だったのではないかと想像します。また、この曲はプリンスとロージーとの共作になります。歌詞の表現にプリンスらしいこなれ具合が見られないような気がするので作詞はロージーかと思われますが、それでもとても美しい詩だと思います。それにロージーのボーカルも素晴らしく、沁々と印象に残る曲だと思います。


「My Tender Heart」は、私にとっては長年の思いが詰まった曲です。「Diamonds And Pearls」のビデオコレクションかあるいは何かのテレビ特番かは忘れましたが、この曲はそこで一瞬だけ流れるシーンがあり、私はこれが素敵な曲だということはずっと知っていました。当時の私はこの曲を含んだロージーのソロアルバムがリリースされるのを心待ちにしていましたが、そのプロジェクトは頓挫し、長年私はこれが全体としてどういう曲なのかを知ることができませんでした。

私の願いがようやく叶ってこの曲の全体を聴くことができたのは、後に「Blue」というブートを手に入れたときでした。ちなみに、このブートに収録されているバージョンの「Come」(Beatiful Experience TV Movie バージョンからデロデロデロデロの音を抜いたようなアレンジ) とそれにメドレーで繋がっている「Endorphinmachine」(オーバープロダクションなしの素晴らしいバージョン)、そして「Space」(シンプルで曲の良さが引き立つアレンジ) は、私は個人的にはオフィシャルリリースされたバージョンよりも数段好きです。

この曲はビデオもとても素敵です。秋頃の季節の移り変わりになるとふとこの曲を思い出します。プリンスについてブログを書くようになる前、2011年のブログ記事にもこの曲をリンクしています。

ところで、このビデオに登場する男性は凄い肉体をしていますが、どことなく元ボディビルチャンピオンのロニー・コールマンに似ているように見えます。ロニーは1998年から2005年までボディビル大会最高峰の Mr. Olympia タイトルを保持し、絶対的なチャンピオンとして君臨しました。しかしそれ以前のロニーは均整は取れているものの「細い」ことが弱点と言われていましたし、それにビデオの男性は顔がちゃんと判別できないこともあって、何となく重なって見えます。ビデオの男性は無言ですが、"Nothing but a peanut" とか "Yeah buddy" とか "Light weight" などと呟きながら収録していたのだろうか、と思ったり思わなかったり・・・まあこれは余談です。


[Verse 1]
I watch as the leaves turn from green to brown
And I know one by one they fall right to the ground
木の葉が緑から茶色に移り変わっていくわ
そして一片ずつ地に落ちていくのね

And I try not to wonder if I'll ever see you around
'Cause just like the winter you came in with a roar
And left without a sound
あなたに再び逢えるかは考えないようにしているわ
あなたはまるで冬のように轟きとともに訪れて
そして音も立てずに去ってしまった

I hope she loves you
I hope she really cares
'Cause any hope seems to die when you're not there
彼女があなたを愛し、あなたを大切にすることを願うわ
だってどんな願いもあなたがいないと絶えてしまいそうだから

[Chorus]
My tender heart, my tender love is all I have to give
What makes you think I could live without you
When I don't want to live
私の優しい心、私の優しい愛、それが私からあげられるもの
あなたなしで生きられるなんてどうして思ったの
それは私の望みではないというのに

[Verse 2]
I go to the park and sit under the tree
Where you would hold me, this was heaven
At least it was for me
公園へ出かけ木の下に腰掛けるわ
かつてあなたに抱かれた場所で
少なくとも私にとってそれは天国だった

And I lie in the dark, while you lied in your sleep
Oh how you told me you would love no other
Then you called out her name in your every dreams
そして私はあなたが眠る暗がりの中で寝そべる
あなたはもう誰も愛さないと言ってくれた
でもあなたは夢の中では彼女の名前を呼んでいたわ

I know the leaves fall when winter comes to town
But why did you have to let me down
やがて冬が街に来れば木の葉は落ちてしまう
でもどうしてあなたは私を落胆させてしまったの

[Chorus]
My tender heart, my tender love is all I have to give
What makes you think I could live without you
When I don't want to live
私の優しい心、私の優しい愛、それが私からあげられるもの
あなたなしで生きられるなんてどうして思ったの
それは私の望みではないというのに

[Breakdown]
Baby...
I can't live without you, boy
My mind says the show must go on
But my heart says how can it when my baby's gone
Oh how you told me that you'd love no other
Then you called out her name... called out her name
You see what I'm tryin to say
You must be careful when you say the words I love you
Be sure it's what you mean
Yeah that's right... I walked out the door
But no sooner then I got on the other side of the door
You know what?
I knew, I knew I had to have you back
I just knew it baby
私はあなたなしでは生きられないわ
頭の中では舞台を続けなければと思っても
心の声はあなたなしではできないって言うの
ああ、あなたはもう誰も愛さないと言ってくれた
でもあなたは彼女の名前を呼んだわ
私の言おうとしていることは分かるでしょう
愛してると口に出すなら気を付けてほしいの
嘘の言葉は決して言わないって
そう、だから私はドアを出て行ったわ
でもドアの向こう側に踏み出す間もなく
私にはあなたが必要だって分かったのよ
私にはあなたが必要なのよ

[Chorus]
My tender heart
My tender love is all I have to give
What makes you think I could live without you
When I don't want to live
私の優しい心、私の優しい愛、それが私からあげられるもの
あなたなしで生きられるなんてどうして思ったの
それは私の望みではないというのに

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