OneH

主にトレーニングとダイエットのブログ。それとプリンス。

仕えの修羅: はーーっ、はーーっ。ハ…ハン様、あなたはそうやって 何曲プリンスの曲の評価を翻してきたのですか!?

第三の羅将ハン: 百曲から先はおぼえていない!!

これは漫画「北斗の拳」の修羅の国編に登場する、白き雪も紅に染める男、第三の羅将ハンという人物の有名なセリフです。

hokuto-han-sama-doesnt-remember

今回取り上げる曲は「The Latest Fashion」です。この曲はオフィシャルには1990年のアルバム「Graffiti Bridge」に収録され、モーリス・デイとプリンスの両リードボーカルで The Time の曲としてリリースされています。また、この曲は元々1987年4月に最初のベーシック録音が行われ、その後1989年に The Time 未リリースアルバム「Corporate World」用にモーリス・デイのボーカルオーバーダブが行われましたが、これらはいずれも未リリースの状況です (PrinceVault の説明)。

実を言うと、私は30年近くに渡って「The Latest Fashion」は自分の好みに合わない退屈な曲だと思っていました。そして何とも鈍いことに、私は今になってやっとこの曲の意味に気付き、驚きと感激と懺悔の気持ちが入り交じる中、この文章を書いています。

Graffiti Bridge バージョン

まずはお馴染み、「Graffiti Bridge」のオフィシャルバージョンです。実を言うと、私は今までこの曲があまり好きではありませんでした。

The Time のアルバム「Pandemonium」を聴いたことがあればご存知の通り、この曲は「My Summertime Thang」と共通の音楽で作られています。しかし、素直に気持ちの良い「My Summertime Thang」とは異なり、こちらは何かと引っ掛かる曲になっています。

  • モーリスの変な笑い声が入っている
  • 歌詞の意味がよく分からない
  • シナリオ上まだプリンスとモーリスは和解していないのに、プリンスがボーカル参加している
  • プリンスはあまつさえ、敵対する The Time の曲でノリノリでラップまでしている
  • 音楽が妙に捻られており、カンフーテイストが漂っている
  • そもそもなんで音楽が「My Summertime Thang」なの?

個人的には、中でも音楽テイストの捻りが気になります。私だけかもしれませんが、この曲を聴くとどうもカンフー映画の音楽が頭をよぎってしまうのです。具体的には、例えばブルース・リーの「燃えよドラゴン」のテーマ曲がそれです。

……はい。いざ実際に聴いてみたら、音楽パーツに被っている箇所がひとつもなくてびっくりしました。絶対似ているはずだと思ったのですが (苦笑)。それでも私はこのバージョンの「The Latest Fashion」からカンフーテイストを感じます。詳しくなくて見つけられないのですが、これとは別に似ている曲がありそうな気がします。


いずれにせよ上記の様々な理由により、以前の私はこの曲にあまり良い印象を持っていませんでした。しかし、この曲を調べる中で、私の認識は改めさせられることになりました。それは、映画「Graffiti Bridge」からカットされたシーンに「The Latest Fashion」のパフォーマンスがあることを知り、それを見て私はこの曲を完全に誤って解釈していたことが分かったからです。

そのカットされたシーンでは、プリンスとモーリス・デイが同じ路上に立ち、「The Latest Fashion」でバトルを繰り広げます。

モーリス達は、「Bird」のところで勿論バードのダンスをやっています (笑)。

完成版の映画では、後半にモーリスと The Time が「Shake!」、プリンスが「Tick, Tick, Bang」をそれぞれ演奏し、バトルをします。ここにどのように組み込むかは何とも難しいところですが、ひょっとして、もし「The Latest Fashion」が入っていたら、このパフォーマンスは映画のハイライトとなっていたのではないでしょうか?

これが二人のバトルだと分かると、奇妙に思えたカンフーテイストが非常にグルーヴィーに聴こえてきます。それにプリンスに立ちはだかるモーリスの高笑いは、手に汗握る展開をいっそう際立たせる心憎い演出です。

音楽やエフェクトだけではありません。この曲は歌詞だって完璧です。曲の最初、モーリスは「これは暇潰しだね」と余裕しゃくしゃくで登場します。

Fellas! (Yeah!) Hit me!
Are we ready? I do believe we are ready
What time is it? (Yount) (It's killin' time, Morris)
I know that's right cuz I am
The latest fashion, hahaha...
Go Morris, Go Morris... (Mmm) (Yount)
Go Morris, Go Morris...
お前ら! (おう!) やってくれ!
準備はいいか? どうやらいいようだな
今は何の時間だ? (暇潰しの時間さ、モーリス)
もちろんその通りさ、何たってまさに俺がしてることだからな
流行の最先端さ、ハー・ハ・ハ・ハ
Go・モーリス、Go・モーリス・・・
Go・モーリス、Go・モーリス・・・

そして第2ヴァース。ターンが変わり、今度はプリンスがリードボーカルを取ります。

People, tell us what we want 2 hear (Time)
This time the tables have turned (Yeah)
This time we're the ones that's building fires (Time)
Instead of getting burned (Oh) (Yount)
みんな、俺達が聞きたいことを言ってくれ
今度は立場が逆転したのさ
今度は俺達が火を焚き付ける番さ
火傷を負うのは俺達じゃないぜ

この背景として、映画の序盤、モーリスがプリンスのクラブ Glam Slam に赴き、観葉植物に火を付けるシーンがあります。プリンスが歌う第2ヴァースは、見事にそれをやり返す歌詞になっています。

graffiti-bridge-moris-sets-the-plant-on-fire

それにしても、同じ曲でモーリスとプリンスが代わる代わるリードボーカルを取り合うなんて、「Purple Rain」でもこんなシーンはありませんでした。何なんでしょう。感激が込み上げます。まさか「The Latest Fashion」がアルバムや映画のハイライトとなるポテンシャルを持った曲だったとは……30年近くも私は気付きませんでした。プリンスに脱帽です。


Fellas! (Yeah!) Hit me!
Are we ready? I do believe we are ready
What time is it? (Yount) (It's killin' time, Morris)
I know that's right cuz I am
The latest fashion, hahaha...
Go Morris, Go Morris... (Mmm) (Yount)
Go Morris, Go Morris...
お前ら! (おう!) やってくれ!
準備はいいか? どうやらいいようだな
今は何の時間だ? (暇潰しの時間さ、モーリス)
もちろんその通りさ、何たってまさに俺がしてることだからな
流行の最先端さ、ハー・ハ・ハ・ハ
Go・モーリス、Go・モーリス・・・
Go・モーリス、Go・モーリス・・・

I know I said I loved U
I know I said I needed U
I know I said that I'd be here always
But I what I didn't tell U is that...
ああ、俺はお前を愛してると言ったよ
ああ、俺はお前が必要だと言ったよ
ああ、俺はいつもここにいると言ったよ
でもお前に言ってなかったのは・・・

This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ

People tell us what we want 2 hear (Time)
This time the tables have turned (Yeah)
This time we're the ones that's building fires (Time)
Instead of getting burned (Oh) (Yount)
みんな、俺達が聞きたいことを言ってくれ
今度は立場が逆転したのさ
今度は俺達が火を焚き付ける番さ
火傷を負うのは俺達じゃないぜ

This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ

Hahaha... (Go Morris...)
Jellybean, don't be so mean, uh!
Cowboy (Ow!)
Heh heh, U're fired (Oh)
Jam Jimmy...
Mmm
ハー・ハ・ハ・ハ
ジェリービーン、いじわるはよしてくれよ
カウボーイ
ハハ、お前はクビだよ
ジャムだジミー・・・

People tell me what I want 2 hear
This time the tables have turned
Jerome, body language (Go Morris...)
Now do The Horse, yes (Go Morris...)
Oak Tree! Look out, I like that, Oak Tree! (Go Morris...)
Get ready, Chili Sauce (Go Morris...)
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
みんな、俺が聞きたいことを言ってくれ
今度は立場が逆転したのさ
ジェローム、ボディランゲージ
ザ・ホースをするんだ
オーク・ツリー! 良いね、オーク・ツリー!
準備はいいか、チリ・ソース
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ

Fellas (Yeah!), hit me and don't cha lag (Go...)
Tell me what dance 2 do, it start with an M (Murph Drag)
Good God (Go...)
I ain't thru yet, band
Squawk! Hallelujah, whoa
Uh
お前ら (おう!) やってくれ、グズグズするなよ
次のダンスを言ってくれ、Mから始まるやつ (マーフ・ドラッグ)
グッガー
まだ終わりじゃないぜ、バンド
スクヮーク! ハーレルーヤー
オーオーオーオー

Everybody wanna tell me how 2 play the game
When I run it better than a Madame runs dames
Tryin' 2 beat me is like playin' pool with a rope
My funk will leave ya dead cuz it's good and plenty dope
All in all, I'm still the king and all y'all's the court
If U're pregnant about ruling me, U better get abortions
Yes, it's jacked cuz I'm back
And I'm harder than a heart attack
Said I'm the cure 4 any disease cuz ain't nobody funky like me
誰もが俺にゲームのやり方を教えたがる
俺はマダムがデイムを手玉にとるより上手くやるってのに
俺を負かそうとするのはロープで玉突きするようなもの
たっぷりキマった俺のファンクでお前はイチコロさ
つまるところ俺は王様でお前達は皆臣下のままさ
お前が俺を支配しようと企ててるなら堕ろした方がいいぜ
俺が戻ってきたからにはもう観念しな
俺は心臓発作よりもハードだし
どんな病だって治癒させる
俺ほどファンキーな奴はどこにもいないからね

Hahaha... (Go Morris...)
Don't be a fool
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion
The latest fashion {repeat}
Hahaha...
ハー・ハ・ハ・ハ・ハ
愚かなマネはよすんだ
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ
最先端の流行 {繰返し}
ハー・ハ・ハ・ハ・ハ

Corporate World バージョン

この曲は「Corporate World」のバージョンも必聴です。

唐突なのですが、海外ドラマ「Breaking Bad」に出てくるトゥコ・サラマンカ (Tuco Saramanca) というキャラクターをご存知でしょうか? わずか4エピソードの出演ながらも、狂人として非常に強烈なインパクトを残したキャラクターです。

以下は「Breaking Bad」のシーズン2、エピソード1で、トゥコと主人公であるウォルターが取引をする場面です。トゥコは、ウォルターの合成したメタンフェタミンが透明ではなく青みがかっていることで「何だコレ、青いじゃないか」と面白がりますが、ひとたびブツを試すと反応を一変させます。

Tuco: Tight, tight, tight, yeah! Blue, yellow, pink, whatever man. Just keep bringing me that.

「これが曲と何の関係が?」と思われるかもしれません。ですがちょっと聴いてみてください。

何とびっくり、リリースバージョンとは全然違う曲です。しかもこちらのバージョンは、「Tight! Tight! Tight!」、ただひたすらにタイトです。

ちなみに、これはこの曲だけの傾向ではありません。前回の「Nine Lives」もそうですが、プリンスとモーリスがより密にタッグを組んだ「Corporate World」は、The Time が自分達の色を出した「Pandemonium」と比べ、全体的に音楽がよりタイトなのが特徴です。そこにはより生々しいプリンスのサウンドがあります。「Pandemonium」と「Corporate World」は構成に一部の重複がありますが、両作品から受ける印象はかなり違います。

また、こちらのバージョンは歌詞や歌のテーマも違います。「Graffiti Bridge」バージョンでは意味が取りづらかった部分も、こちらを聴くと「本当はこんな意味だったのか」と分かります。恋人とのイザコザを通して「お前を好きだとは言ったけど、昨日は昨日、明日は明日さ。それよりも情熱に身を任せて生きるのが最新の流行だぜ」と、こちらの方がストレートに意味が取れ、またモーリスのキャラもよく出ています。


Huh!
- Morris? It's me - Listen, about last night
- That guy, he really was my cousin.
- Um, it's not what U think
- Oh that what U see, he's always curious about the way I kiss
- U know, like... so... Morris?
- モーリス、私よ - 聴いて、昨夜のことだけど
- あの彼、本当に私の従兄弟なのよ
- あなたの勘違いなの
- 彼はずっと私のキスのやり方を知りたがってたから
- だから、その・・・モーリス?

I know I said I loved U
I know I said I needed U
I know I said that I'd be here always
But what I didn't tell U is that...
ああ、俺はお前を愛してると言ったよ
ああ、俺はお前が必要だと言ったよ
ああ、俺はいつもここにいると言ったよ
でもお前に言ってなかったのは・・・

(chorus)
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion.
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion.
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ

- Morris, please don't do this, I love U
- モーリス、お願いよ、愛してるわ

People, tell me what I want 2 hear
This time the tables have turned
This time I'm the one that's building fires
Instead of getting burned.
- Come on, it's not what U think.
みんな、俺が聞きたいことを言ってくれ
今度は立場が逆転したのさ
今度は俺が火を焚き付ける番さ
火傷を負うのは俺じゃないぜ
- お願いよ、あなたの勘違いなの

(repeat chorus)
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion.
This year the latest fashion
Is 2 lie in the heat of passion.
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ
今年の最先端の流行は
灼けつく情熱の中で寝そべることさ

- Why can't U just believe? I'm telling the truth
- どうして信じてくれないの? 本当のことを言ってるのに

Lying in the heat of passion - Isn't that the game?
This week's love is next week's old flame
灼けつく情熱の中で寝そべること - そいつで決まりかな
今週の恋人は、来週にはもう昔のオンナさ

I know I said I loved U
- U don't know the meaning
I know I said I needed U
- Yeah, well I know what U need
What a body, what a face!
- Oh, is that what time it is?
U're just my style, U're just my taste
U say U want a love that's true
But I say, "Don't be a fool."
ああ、俺はお前を愛してると言ったよ
- あなたは分かってないわ
ああ、俺はお前が必要だと言ったよ
- そうよ、私はあなたが必要なものを知ってるわ
なんてカラダになんておカオだ!
- え、今ってそういう時間?
君は俺にぴったりだね、バッチリ俺の好みだよ
君は本当の愛が欲しいんだね
なら言ってあげるよ
「バカを言っちゃあいけないよ」

(repeat chorus)

- I don't believe this, what U did!
- Double-faced, conceited, inconsiderate, son of a...
Don't be a fool!
- 何て人なの、信じられない
- この二枚舌の、高慢ちきの、無神経なスケコマ・・・
バカを言っちゃあいけない

I will always remember the love U made 2 me
俺はいつまでも、お前が俺に注いだ愛を覚えてるぜ

(repeat chorus)

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「Nine Lives」(「9 Lives」) はプリンスの未発表曲です。元々はキャットのために書かれた曲で、ベーシック録音は1988年11月から1989年1月の間に行われました。キャットのソロプロジェクトが消えた後は The Time の未リリースアルバム「Corporate World」への収録が検討され、1989年6月にモーリス・デイとマージー・コックス (Margie Cox) のボーカルオーバーダブが行われましたが、プロジェクトが「Pandemonium」に切り替えられると共にアルバムコンフィギュレーションから外され、現在も未リリースの状況です (PrinceVault の説明)。

また、ブログ更新の予定としては、来日のセットリストには入らない曲になると思いますが「Corporate World」/「Pandemonium」からもう少しだけ The Time の曲+αを取り上げて、それから「Around The World In A Day」に戻ってマイテのこと+「Rave Un2 The Joy Fantastic」の曲をいくつか取り上げるつもりでいます。


さて、この「Nine Lives」ですが、個人的には未リリースなのが勿体ない熱い曲だと思います。私は個人的に、「Lovesexy」のリリース後、バットマン期前後のプリンスには、この時期にしか見られない独特な熱さを感じます。そして、その熱さはむしろ未発表曲の方により顕著に感じます。この時期の未発表曲には、新しい何かを生み出そうという熱い情念をひしひしと感じる曲が多いです。この感覚は1991年の「Diamonds And Pearls」や1992年の「Love Symbol」になると成熟さが勝って消えてしまうので、本当にバットマン期前後にしかない熱さです。

jeff-katz-1989-batman-rollerskate

バットマン期のプリンス、おそるべし (色んな意味で)。
(写真家 Jeff Katz の上の写真のページ)

「Nine Lives」は他アーティストへの未発表曲ということもあり、あまり知られていない曲かもしれませんが、是非聴いてその熱さを感じ取ってみてほしいです。

そういえば、他アーティスト提供曲のプリンスによるオリジナルバージョンを集めた「Orignals」が6月21日にリリースされます。The Time の曲も2つ、「Jungle Love」と「Gigolos Get Lonely Too」が収録されることになっています。

想像してみてください。「Nine Lives」のモーリスのラップとマージーのコーラスの歌声が、プリンスの声に置き換わったバージョンを。ゾクゾクしませんか?


9 - 9 - 9 - 9 - 9 lives
9つの命

This is the 90's
And I need a lover with (9 lives)
With my bad self
90年代が訪れた
俺には9つの命を持つ恋人が必要だ
このワルな俺に

(If I really) {sample repeats in song}

I.. I.. I.. I...

(9 lives)

Sing Stella
ステラよ、歌ってくれ

CHORUS:
If I really had 9 lives
I'd want a lover that controlled my mind
Someone who knows about the heavenly sin
How 2 kill with love again, again and again
(もしも私に9つの命があったなら)
(私の心を意のままに操る恋人が欲しい)
(それは天国のような罪業を知るひと)
(私を愛で殺してくれる)
(何度も、何度も、何度も)

When she calls me on the phone
She'll ask if I'm alone
Standin' at my door lookin' mega-fine
Heck-a-pump body sayin' good time
アイツが俺に電話する時は
俺が一人でいるかと訊いてくる
極上の姿を晒して俺の家のドアに立ち
はちきれんばかりのカラダが言う
「ちょうど良かったわ」

When all the others talk plenty of jive
My lover talks about 9 lives
The first 2 promise I'll die from the heat
Generated from the moment that our eyes meet
人々がたわ言ばかりを語る中
俺の恋人が語るのは9つの命
最初の2つは決まってる
俺達の目が合った瞬間に生まれる熱が
俺を2度殺すだろう

CHORUS
If I really had 9 lives
I'd want a lover that controlled my mind
Someone who knows about the heavenly sin
How 2 kill with love again, again and again
(もしも私に9つの命があったなら)
(私の心を意のままに操る恋人が欲しい)
(それは天国のような罪業を知るひと)
(私を愛で殺してくれる)
(何度も、何度も、何度も)

With my bad self
このワルな俺に

Life number 3 and number 4
Are spent makin' love on the magic floor
It's got no walls so all can see
The way real love is supposed 2 be
Don't be ashamed, my lover said
Then she says "Mmm, I betcha I'm mega-jammin'"
Life number 5, 6 and 7
Need U ask, go like heaven
第3と第4の命は魔法の床で愛し合う
壁のない場所で誰からも丸見えでね
本物の愛のあるべき姿さ
「恥ずべきことはないわ」
彼女はさらに言う
「ああ、最高でたまらないわ」
第5と6と7の命は訊く必要なんてあるかい
天国のように逝くのさ

CHORUS
If I really had 9 lives
I'd want a lover that controlled my mind
Someone who knows about the heavenly sin
How 2 kill with love again, again and again
(もしも私に9つの命があったなら)
(私の心を意のままに操る恋人が欲しい)
(それは天国のような罪業を知るひと)
(私を愛で殺してくれる)
(何度も、何度も、何度も)

(With my bad self)

(Control me)

With my bad self

If I really had 9 lives
I'd want a lover that controlled my mind
2 kill with love, we'd never die
We'd never long 4, we'd never cry
If we live 4 havin' each other's touch
It's never 2 little, it's never 2 much
愛で殺すなら、俺達は決して死ぬことはない
決して切望せず、決して泣くことはない
互いの愛撫に生きるのならば
それ以上でも、それ以下でもない

Play

With my bad self

With my, with my bad self

If I really had, if I really had, if I really had 9 lives

This is the 90's
And everybody wants a lover
A life-long lover with 9 lives
90年代が訪れた
誰もが恋人を欲している
9つの命を持った生涯の恋人を
(9 lives)

This is the 90's

(CHORUS) {repeat in BG}
If I really had 9 lives
I'd want a lover that controlled my mind
Someone who knows about the heavenly sin
How 2 kill with love again, again and again
(もしも私に9つの命があったなら)
(私の心を意のままに操る恋人が欲しい)
(それは天国のような罪業を知るひと)
(私を愛で殺してくれる)
(何度も、何度も、何度も)

Sing Stella

Call me up on the phone
I'll be here all alone
I'll be waitin' on U, baby
I'll be waitin' on U and your 9 lives!
(私に電話をして)
(私は一人きり)
(あなたを待っているわ)
(あなたとあなたの9の命を待っているわ)

Silence

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「U」はポーラ・アブドゥル (Paula Abdul) に提供され、彼女の1991年のアルバム「Spellbound」でリリースされた曲です。曲単体を純粋に観賞すると、プリンスの音楽が織り成す濃密な世界に改めて感嘆を覚えます。ただ、私はこの曲にはあらぬ誤解を抱いていた時期があり、個人的にはこの曲を思うと少しばかり雑念が頭をよぎります。時系列を遡って、雑念を混ぜつつ曲を聴き返していくことにします。

また、この曲はオフィシャルリリースまでに歌詞が修正された曲繋がりで取り上げました。この繋がりで、前回までに「Jerk Out」と「Xtraloveable」をブログ記事にしています。

1991年 - Paula Abdul / U

「U」が収録されているポーラ・アブドゥルのアルバム「Spellbound」がリリースされたのは1991年5月です。私が実際にこの曲を知ったのはもっと後になりますが、私のこの曲の第一印象はあまり良いものではありませんでした。この曲を初めて聴いたとき、私はこう感じたのです。

「あれ、これってあのヒット曲のパチモンじゃないか」

これ、私が何の曲を言っているか分かりますでしょうか?

1990年 - C+C Music Factory / Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)

その曲は C+C Music Factory の「Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)」です。シングルリリースは1990年11月で、日本でもCMなどで使われたので、ある程度の年代以上の人であれば誰もが耳にしたことのある曲だと思います。

聴けば分かる通り、「U」の「All I want is U!」のメロディは、この曲の強烈なフックである「Everybody dance now!」のラインと一緒です。ネットを検索しても話題にされていないようなのですが、当時の私はこの一致具合が凄く気になりました。「プリンス……他人への提供曲だから手を抜いたのかな」と微妙な気分になったものです。

ちなみにトリビアですが、「Everybody dance now!」のあの強力な声は、ミュージックビデオの女性とは別人のものです。

1987年 - U (プリンスのオリジナルバージョン、再録音)

「U」は C+C Music Factory のパチモンだ、というイメージを引き摺っていた私ですが、月日が流れ、その誤解が覆される日がやってきました。いつのことかは覚えていませんが、プリンスが歌う「U」のオリジナルバージョンの存在を知ったのです。そして、プリンスのオリジナルバージョンが録音されたのは1987年10月です。

これを聴いて、私がこの曲に抱いていたネガティブなイメージは濡れ衣だったことが分かりました。プリンスの「All I want is U!」の方が、 C+C Music Factory よりもずっと前だったのです。ごめんなさい、プリンス。

それにしても、プリンスの「U」と、歌詞にほとんど内容がない C+C Music Factory の「Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)」を聴き比べると、プリンスの音楽の大きな特徴である歌詞の濃密さが浮き彫りになります。よく「洋楽は歌詞の意味が分からなくても構わない」なんて言われたりもしますが、プリンスの音楽はそういった類の音楽とは全くの別物です。プリンスの書く歌詞には意味があるので、他と同列に扱って歌詞に注意を向けずに聴いてしまうのはとても勿体ないことです。

1979年 - You (初期バージョン、The Rebels プロジェクト)

この曲にはさらに初期のバージョンが存在します。最初のベーシック録音は1979年7月に行なわれました。当時のバックバンドのための The Rebels プロジェクトのレコーディングセッションで制作され、ボーカルはゲイル・チャップマン (Gayle Chapman) が歌っています。この時点では「All I want is U!」はなく、アレンジもストレートなロックソングといった感じです。

前回の「Xtraloveable」では、未リリースの初期バージョンにおいて、プリンスには珍しく歌詞に「レイプ」という言葉が出てきました。行為の主体は女性ではあるものの、「You」にも「レイプ」という言葉が出てきます。1987年バージョンでもこの部分は修正されていませんが、ポーラ・アブドゥルのオフィシャルリリースでは修正されています。

以下が初期バージョンの歌詞です。ここからよくあそこまで歌詞を書き直したものです (笑)。

U, U got a sexy way about U, baby, U
U, U get so hot I don't know what 2 do (Oh)
あなた、あなたはセクシーな魅力を
その身に纏っているわ
あなたはあまりにセクシーすぎて
私はどうしたらいいか分からなくなるのよ
U (Oh)
U (Oh)

U, U drive a girl 2 rape, U know U do
U, all the girls, they go ape over U
あなた、あなたを見た女の子は
あなたをレイプしたくなっちゃうの、分かってるんでしょ
あなた、女の子は皆そろって
あなたにサルみたいに夢中になっちゃうのよ
Yeah, U (Oh)
U
U

U

U, if I should die, it be because of U
It's true, I'd kill myself if I don't make love 2 U
もし私が死んだなら、それはあなたのせいよ
本当よ、あなたとヤれなかったら
私は死んじゃうんだから
Yeah, U (Oh)
U
U, yeah

1973年

さらに源流を遡ると1973年、小坂明子の「あなた」に辿り着きます。「あなた」の純情さと、「You」の初期バージョンの歌詞や YouTube リンクに使われている半裸画像との対比がたまりません。


[Spoken Intro]
U - I wanna talk about it
This is not a fantasy
This is fact
If I am the play
I want U in every act
あなた - 私はそれを話したいの
これは空想ではないわ
これは事実よ
もしも私が戯曲なら
私は全ての幕にあなたが欲しい

[Verse 1]
U got a sexy way
About U baby U
U do everything
A body can take
U know U do
あなたはセクシーな魅力を
その身に纏っているわ
あなたは人の肉体がなせる
全てのコトができる
あなたも分かっているんでしょう

[Hook]
U
U
All I want is U
あなた
あなた
私が欲しいのは、あなた

[Verse 2]
U give me a fever of 110
U know U do
Ooh, love U as hard as I can
U know I want 2
(I want 2 love U, baby)
あなたは私の熱を43度にしてしまう
あなたも分かっているんでしょう
あなたを最高に激しく愛したい
あなたにも分かるでしょう

[Hook]
U
U
All I want is U

(spoken)
Ooh baby, here comes the private part
U
Oh baby what U do 2 me
U really put it through 2 me, ooh
I'm talking about U
U, oh baby what U do 2 me
U really put it through 2 me, ooh
I'm talking about U, ooh
U a candy-coated carousel
Of kickin' little
Tickle-me do's
That really do
Me through and through
ああ、ここからは二人だけの秘密よ
あなた
ああ、あなたが私にしてくれることよ
あなたはとても深く私の中まで届けてくれるの
私が言っているのはあなたのこと
ああ、あなたが私にしてくれることよ
あなたはとても深く私の中まで届けてくれるの
私が言っているのはあなたのこと
あなたはキャンディで覆われた回転木馬
私をくすぐる悪戯なひと

[Hook]
U
U
All I want is U

[Spoken]
U know this is 4 U, baby
Watch me dance
分かるでしょう、あなたのためよ
私の踊りを見てちょうだい

[Instrumental Break]

[Verse 3]
Oh
U make me wanna dance
For only U
U, I do things I never thought I'd do
This is true
あなたは私を踊らせるの
あなただけのために
私が考えもしなかったことをしてしまうのよ
本当よ

[Hook]
U
U
All I want is U
あなた
あなた
私が欲しいのは、あなた

[Verse 4]
U, I'd give U anything on Earth it's true
Oh U
Bounce the ball U were the first
This is true 2
All I want, all I want is U
U U oh U
あなた、地上のものは何でもあなたにあげたい
本当よ
あなた、ボールを弾ませて、あなたが最初だわ
これも本当よ
私が欲しいのは、私が欲しいのは、あなた
あなた、あなた

[Spoken Outro]
U, I could talk about U all night long
This is not a fantasy
This is fact
All I want is U
あなたのことなら一晩中語り続けられるわ
これは空想ではないわ
これは事実よ
私が欲しいのは、あなた

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