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主にトレーニングとダイエットのブログ。それとプリンス。

「Over That Rainbow」は、2017年2月10日にモーリス・デイが発表した曲です。

2016年のあの当時、世には様々なニュースが溢れ、プリンスと関係のあった人達からも様々なコメントや行動がありました。私はそういった情報を逐一確認はしませんでしたが、時には見苦しい人間関係の軋轢が垣間見えるようなこともありました。そんな中、モーリス・デイは、時折思い出の写真を投稿するくらいで、ずっとコメントを出さずに沈黙を続けていたように覚えています。何かコメントを出したくとも、それが出来ないほどの重さを感じているのだということが痛いほど分かりました。そして年が明けて2月、モーリスは、この本当に美しく、本当に素晴らしい曲を発表しました。

覚えているでしょうか? 4月21日のあの日、ペイズリーパークに大きな虹が架かったことを。

この曲のキーボードの使い方には「The Beautiful Ones」に似た感触があり、それが曲全体の雰囲気にまで押し広げられているような印象があります。これは意図的なものなのでしょうか? だとしたら何という粋な計らいなのでしょう。この感動は、ちょっと言葉にはしがたいものがあります。

過去にもどこかで触れたように、プリンスにとって他の関連アーティストとは、「プリンス」という自身の人格に収めきることのできない芸術性を表現するための場でもありました。プリンスは、ある一面ではヴァニティでもあり、シーラ・Eでもあったと言えます。そしてその中でも、モーリス・デイはとりわけ特別な存在でした。二人の関係も複雑なものでした。


そういえば、しばらく前に映画「Purple Rain」に関してとても印象に残った Tweet がありました。書く場所が見つからないのでここに書きます。

この映画でプリンスとモーリス・デイの二人は敵対関係として描かれますが、実はなんと、映画の全シーンを通して、プリンスはモーリスに対して一言も言葉を発していないのだそうです。皆さん気付いていましたか? 言われてみれば確かにその通りなのですが、私はこの Tweet を見るまで全く考えたこともありませんでした。改めて「Purple Rain」は本当に凄い映画です。


This song is dedicated to my friend and brother, Prince Rogers Nelson
この歌を俺の友そしてブラザーである、プリンス・ロジャース・ネルソンに捧ぐ

A part of me left with you
And the other pieces are broken too
And I don't know where to start
Because instead of words
This flows from my heart
俺の一部はお前と一緒に去った
そして残りの欠片も壊れたよ
何から話したらいいのかも分からない
なぜなら言葉の代わりに
これが俺の心から流れ出ていくんだ

And I know you're somewhere over the rainbow
Over that rainbow
Through the purple skies amongst the stars
Um, tell me
When doves cry tell me where does the rain go
'Cause I know it's flooding from my heart
そして俺は知ってる
お前は虹の向こうの何処かにいるんだと
あの虹の向こう
紫の空を越えて輝く星達の間に
ああ、教えてくれよ
白い鳩が泣く時に雨は何処へ行くのかを
なぜならそれが俺の心から溢れ出ていってしまうんだ

Took you away too soon
'Cause there's just too many things that's left unsaid to you
I can see you smiling down
Oh, I can see you your arm raised coming through the clouds
お前はあまりに早く連れ去られたよ
お前に言い残したことが沢山あり過ぎるんだ
お前が笑顔で俺を見下ろすのが見えるよ
ああ、雲の間から手を上げているお前が見える

One day I know I'll see you again
I'll hold you in my heart to the end
But you should know I miss you more than you could know
いつの日か俺は再びお前に会うよ
その時まで俺は心の中でお前を抱き続けよう
けれども知ってほしい
お前に会えない俺の悲しみはお前には計り得ないほど大きいんだ

How do I face it, it's so hard
Really hard to make it so far
Going on without you
But I know you got angels around you
どうやって向き合えばいいんだよ、とても辛いよ
ここまでやってくるのは本当に辛かったんだ
お前なしでやっていくなんて
だけどお前は天使達に囲まれているんだろう

And I know you're somewhere over the rainbow
Over that rainbow
Through the purple skies amongst the stars
Tell me, tell me
When doves cry tell me where does the rain go
'Cause I know it's flooding from my heart
そして俺は知ってる
お前は虹の向こうの何処かにいるんだと
あの虹の向こう
紫の空を越えて輝く星達の間に
どうか教えてくれよ
白い鳩が泣く時に雨は何処へ行くのかを
なぜならそれが俺の心から溢れ出ていってしまうんだ

One love, rest in peace, my brother
またな、安らかにな、俺のブラザー

—Morris Day (Morris Day and The Time)

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「Girl Meets Boy」は、2016 BET Awards にてプリンストリビュートが行われた日の翌日に当たる2016年6月27日に、シーラ・Eが発表した曲です。

シーラ・Eは、1984年の「Erotic City」やアルバム「The Glamorous Life」からプリンスのディスコグラフィーに登場するようになりますが、二人はそれに遡ること1978年に最初の出会いを果たしています。その時、プリンスは、アンドレ・シモンとどちらが先にシーラの夫になるかで揉めたと冗談を言い、また、既にキャリアをスタートさせていたシーラに対し、将来は自分のバンドに入ってもらうといった会話を交したのだそうです。(PrinceVault の Sheila E. のページ)

「Girl Meets Boy」は、その最初の出会いを歌にしたものです。1978年というと、プリンスもシーラもまだ20歳頃のことです。2分27秒過ぎ、ピアノの上に二人の当時の写真がそれぞれ浮かび上がります。

girl-meets-boy-pic-of-prince
girl-meets-boy-pic-of-sheila

この気持ち、プリンスは分かっていたのでしょうか。いや、分からないはずはなんて、ないですよね。


I was just a girl
And when I saw your face
You were just a boy
私はただの少女だった
そして私があなたの顔を見た時
あなたもただの少年だった

But you rocked my world
And deep inside
I know that I did the same
けれどもあなたは私の世界を揺るがした
そして心の奥底で
私は分かっている
私もあなたに同じことをしたのだと

I let your love rain down on me
I let your love rain on me
私はあなたの愛の雨を
私に降らせるがままにした
私はあなたの愛の雨を
私に降らせるがままにした

Yesterday
A memory we'll cherish
Or is this a dream?
I don't wanna wake up
I wanna be with you
Welcome to my world
昨日
私達が共に愛おしむ思い出
それともこれは夢なの?
私は目覚めたくない
あなたの傍にいたい
私の世界へようこそ

When you left - it rained down on me
When you left - it rained on me
あなたが去った時
私は雨に打ちつけられた
あなたが去った時
私は雨に打ちつけられた

You were just a boy
And when you saw my face
I was just a girl
あなたはただの少年だった
そしてあなたが私の顔を見た時
私はただの少女だった

But I rocked your world
And somewhere deep inside
You know you did the same
けれども私はあなたの世界を揺るがした
そして心の奥底の何処かで
あなたは分かっている
あなたも私に同じことをしたのだと

Just a boy
I was just a girl
Just a boy
Just a girl
ただの少年
私はただの少女だった
ただの少年
ただの少女

I let your love
Rain on me
I let your love
Rain on me
私はあなたの愛の雨を
私に降らせるがままにした
私はあなたの愛の雨を
私に降らせるがままにした

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前回の「The Belle Of St. Mark」に続いて、シーラ・Eの曲をあと2つ取り上げます。今回も同じく1984年のアルバム「The Glomorous Life」からの選曲で、「Next Time Wipe The Lipstick Off Your Collar」です。私はこの曲が大好きです。歌詞には少々複雑に思う部分もあるのですが、個人的にシーラ・Eで一番好きな曲かもしれません。

この曲の歌詞は説明するのも野暮ですが、外で他の女と寝て襟に口紅を付けて帰って来るどうしようもない男と、それでもしおらしく男を受入れる従順な女の歌です。どことなく昭和の香りが漂いますが、「食事は炙ったイカでいいわ」とはならずにハンバーガーだったり、最後も「いとしあの娘とヨ 朝寝する ダンチョネ」とはならず「このまま床に倒れ込んで愛し合えたらいいのに」となったりするためとてもアメリカンな感じがします。それにしても、元々はアポロニア6用に書かれた曲なようですが、シーラ・Eにこんな歌を歌わせるなんて、と思ったりします。アポロニア6もこの曲や「The Glamorous Life」はシーラ・Eに取られ、「Manic Monday」はザ・バングルスに取られ、まあアポロニアは歌手ではなく仕方がないとはいえ少し不憫でもあります。

それはそうとして、この曲で特筆すべきは、何と言ってもドラムが取り払われヴァイオリンとアコーディオンが効いた楽曲のアレンジとシーラ・Eの熱の籠ったボーカルです。

実はこの曲は最初はこんな曲ではありませんでした。この曲のシーラ・Eボーカルの初期バージョンは2017年にブートでリークされているのですが、最初は簡単なマシンのドラムパターンがリズムを刻み、いかにもガイドボーカルをなぞりましたという起伏のないシーラ・Eのボーカルが乗った、インパクトに欠ける出来上がりの曲だったのです。

それを聴いてプリンスにも思うところがあったのでしょうか。

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こんなやり取りがあったのかどうかは分かりませんが、この曲には大胆なアレンジ変更が加えられることになりました。パーカッショニストであることが売りのシーラ・Eでしたが、打楽器を一切入れず、マシンドラムも取り払って、ボーカルの録り直しを行い、この曲は歌手としてのシーラ・Eに焦点を絞った曲へと変貌を遂げたのです。一部メロディが似ているヴァニティ6の「3 x 2 = 6」と聴き比べると、シーラ・Eのボーカルの力強さがよく分かります。

楽曲のアレンジメントでは、ドラムが取り払われていることの他に、ヴァイオリンとアコーディオンの存在がとても印象的です。ヴァイオリン奏者は Novi Novog という人で、ついついドラえもんの野比のび太を連想してしまいそうな名前なのですが、検索すると素敵な女性の方が出てきます。ちなみに、これがプリンスのリリース曲で初めてヴァイオリンが使用された曲なのだそうです。


U don't have 2 send me flowers like U used 2 do
U don't have 2 buy me candy
I'll still be your fool
All I ask is for a little decency and class
Next time wipe the lipstick off your collar
昔あなたがしてくれたように
私に花を送り届けてくれなくてもいいの
キャンディだって買ってくれなくてもいいの
それでも私はあなたの女でいるわ
ただほんの少しだけ礼儀と作法をお願いしたいの
次の時はその襟から口紅を拭ってね

U don't have 2 take me dancing
Our backyard will do
We don't have 2 eat 2 fancy
Hamburgers are cool
I don't care if U stay out until the break of dawn
Next time wipe the lipstick off your collar
踊りに連れて行ってくれなくてもいいの
私たちの裏庭で十分だわ
おしゃれな食事をしなくたっていいの
ハンバーガーだって素敵だわ
夜明けまであなたが外に出ていたっていいの
だけど次の時は、その襟から口紅を拭ってね

Can't U understand
I want a true love man?
Can't U comprehend
I want a lover, not a friend?
分かってくれないの?
私がほしいのは本当に愛のある人なの
理解してくれないの?
私がほしいの友達じゃなくて恋人なの

I don't care for sugar-coated flattery
French kiss will suffice
Blame our sex on your run-down battery
Holding U is nice
I know when U're lying, baby
There's no need 2 scream, there's no need 2 shout
Next time wipe the lipstick off your collar
甘い言葉でおだててくれなくてもいいの
ただ情熱的に口づけをしてほしいの
あなたの電池が切れてセックスしてくれなくても仕方がないの
あなたを抱いているだけて嬉しいわ
あなたが嘘をついている時は私分かるの
だから叫んだり声を荒げたりする必要はないわ
次の時は、その襟から口紅を拭ってね

If U weren't so tired, baby
We'd be on the floor
We'd be making love right now, ooh
Next time wipe the lipstick off your collar
もしもあなたがこんなに疲れていなかったら
私たちはこのまま床に倒れ込んで
今すぐ愛し合えるのに、ああ
次の時は、その襟から口紅を拭ってね

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